愛知県/森下 忠
愛知県の半田市では、 昭和51年から飼料の共同配合を行ってきた。 配合所の存 在は、 生産コストの大幅な削減ばかりでなく、 酪農作業の簡素化、 飼料ストック 場所の削減につながった。 また、 飼料の調製・給餌作業の統一化が図られたこと から、 酪農ヘルパー事業の早期実現にもつながった。 このことが、 この地域の生 産規模の拡大につながり、 平均飼養頭数89.8頭という大規模酪農地帯を形成する 一要因となった。 ところが近年は、 配合施設の建て増しを続けたことから作業動線が悪くなり、 従業員を大量に必要としている。 また、 酪農家調査から、 現状よりも 130%の増 頭希望があることが分かり、 飼料増産の必要性が出てきた。 そこで、 飼料の生産 量の拡大と作業効率の改善のため、 「配合所近代化計画」 を策定、 事業化を行っ た。 配合所の近代化計画では、 現在の平面に広がった施設から、 立体的な施設に建 て直す。 それにより、 配合作業が簡略化され、 人件費の削減が可能となる。 また、 飼料原料の大量仕入れや関税が免除されている丸粒とうもろこし・大麦の利用に より、 より低コストでの飼料生産が可能となる。 生産量は、 現在の2倍まで対応 可能で、 21世紀に向けて発展するこの地域の飼養頭数の増加に十分に対応しうる ものと思われる。 新しい配合所は平成9年度中に完成の予定である。元のページに戻る