鳥取県/山岡 信博
鳥取県の大山乳業農業協同組合は、 今年2月1日全国に先駆けて新しいタイプ のヨーグルト 「大山牧場・ぬるヨーグルト」 を開発、 発売した。 この新しいヨーグルトはこれまでのデザート的なヨーグルトとは異なり、 パン などに塗って食べることを目的に開発されたもの。 同農協が3年前から開発に取 り組んできた。 乳脂肪分が8.5%と従来のヨーグルトよりも高脂肪ながら、用途を 同じくするマーガリンやぬるチーズよりも脂肪分やカロリーが極めて低く抑えら れており、 朝食にパンという場と女性の健康志向を強く意識した製品づくりとな っている。 製品設計に当たっては、 バター風味を強調し酸味を抑えるなど、 パンやクラッ カーとの組み合わせを意識した従来にない仕上がりとなっている。 さらに従来の ヨーグルトによくみられる離水 (水分などが浮き出てくること) の防止や、 ソフ トマーガリンのような塗りやすさと粘りを創り出す工夫に苦心し、 天然成分を利 用した独自の技術開発によって製品化に成功したものである (製法特許出願中)。 本製品は、 鳥取県内のみならず西日本ほぼ全域の牛乳宅配、 スーパーや生協な どの販売ルートで販売促進キャンペーンを展開中で、 特に朝食での食のスタイル を大きく変える可能性を秘めた生活提案型の新製品として注目を集めている。 乳 製品の輸入自由化に伴う国内の厳しい酪農環境や低価格競争の中で、 生き残りを かけた高付加価値製品のひとつとして、 この新製品への期待は大きい。
【新タイプのヨーグルト登場】 |