◎地域便り


パソコン経営診断、 みんなでやれば怖くない

愛媛県/飯尾 敏夫
 愛媛県上浮穴 (かみうけな) 郡柳谷 (やなだに) 村は、 四国の軽井沢と呼ばれ
る久万 (くまん) 高原に位置し、 高知県境に接している林業と野菜の盛んな地域
である。 

 村内の4名で構成されている 「JA久万、 乳雄肥育部会」 では、 2年前より(社) 
愛媛県畜産会の行うパソコンシステムによる経営診断に参加しており、 経営技術
改善を図ってきた。 

 当初、 農家でのパソコン利用は記録・記帳作業が中心で、 経営診断については、 
畜産会がやってくれるものとの意識もあり、 本来の生きたデータとして、 必ずし
も活用されにくかった。 

 部会では、 経営診断パソコンシステム 「牛若丸」 を農協支所に部会費で購入設
置したのを機に、 自らがデータ入力し、 自らの経営の分析判断に取り組み、 経営
改善意欲に燃えている。 今後、 技術のみならず経営管理に向けて、 会計の勉強中
である。 

 構成メンバーは、 50歳代2名、 40歳代1名、 30歳代1名である。 日々の活動で
は年上の人がまとめ役であるが、 パソコンについては30歳代の西野勝延さんが中
心となりみんなをリードしている。 チームワークは抜群であり、 機能分担を年代
別に組み合わすことにより、 効果的な組織運営を図っている。 

 メンバーの話では 「今後、 肉用牛経営で生き残れる条件として自らが診断・分
析することで能力を高め、 経営を改善する以外に近道はないと考えている。 その
一助として、 パソコンは大変であるが、 慣れれば便利である」 とのこと。 部会組
織を中心としたチームワークの良さがより良き経営に結びついている。 


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