愛知県/吉田 眞
愛知県は平成 7 年度から 9 年度において、東加茂郡下山村にある三河高原牧 場の種畜供給能力の拡充を図るため、約6億円をかけて畜舎、管理棟等の整備を 実施し、平成10年4月にリニューアルオープンした。今年は、夏場を中心にして 多くの観光客が訪れ、牧場は家族連れやカップルでにぎわった。 三河高原牧場の公式名は、「畜産総合センター大林牧野」であったが、地元で は古くから一貫して三河高原牧場と呼ばれてきた。総面積は25.8haあり、明治時 代から種馬育成、戦後はめん羊飼育が行われてきたが、昭和29年に下山村から県 に移管されてからは、本県唯一の繁殖和牛の改良基地として優良和牛生産等の業 務が行われてきた。そして、今回のオープンを期に、名称を「三河高原牧場」と し、看板等も全面的に作り換えた。 三河高原牧場には種雌牛が約30頭飼養されており、生産された子牛は県内の和 牛生産改良組合へ譲渡されている。また、和牛受精卵の採取も行われており、受 精卵は県内酪農家へ年間約140卵供給されている。 これらの牛のほとんどが、毎日放牧されており、牧歌的な風景を作り出してい る。この他にも約30頭の子牛、育成牛が見学者に見えやすいようにパドック等で 飼養されている。 施設整備に当たっては、当牧場がキャンプ場に隣接する等、観光地域に立地す ることから、周辺環境に配慮した畜舎構造、色彩とするとともに、場内に遊歩道、 ふれあい家畜小屋等を配置している。 高原牧場のさわやかな空気を吸いに一度遊びに来てみませんか。
【木を生かしたユニークな看板】 |
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【牧歌的な赤い屋根の畜舎】 |