豚 肉

豚 肉


◇図1:豚肉の生産量◇


10月−85, 009トン (4. 5%) 

・夏の後半から比較的涼しく、 仕上がりが良かったことや相場の先安を見込んで
  早期出荷が進んだこと等もあり、 先月に続き前年同月を上回る

・と畜頭数は、 1, 606千頭 (4. 7%) 

・平均枝肉重量 (全国平均) は、 75. 6kg/頭 (▲0. 2%) 

豚肉生産出荷予測

  資料:農林水産省畜産局「豚肉生産出荷予測」(平成9年11月28日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇


10月−37, 434トン (▲10. 3%) 

・在庫が十分にあること等から、 SG発動で激減した前年同月をさらに下回る

・冷蔵品は、 テーブルミート用の一定需要から、 輸入禁止の台湾産を米国産、 カ
  ナダ産、 韓国産等が補い、 13, 555トン (▲12. 0%) 

・9月より、 約2千7百トン増

・冷凍品は、 23, 879トン (▲9. 4%) とSG解除で急増した7月をピ
  ークに減少

・冷凍品のうち、 EU産は11,919トン (755.1%) と約5割のシェア


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇


10月の米国産−13, 566トン (34. 9%) 

・冷蔵品は、 台湾産の代替需要等から9,817トン (41.2%) と9年5月
  以降は6月を除いて前年同月を大幅に上回って推移

・国別シェアでは、 引続き7割を維持

デンマーク産−9, 769トン (2, 193. 2%) 

・SG解除で急増した9年7月をピークに輸入量は減少
・9年度累計では13. 0%増


◇図4:豚肉の推定出回り量◇


10月−134, 108トン (▲3. 4%) 

・国産品は、 84, 404トン (2. 5%) と生産量の増加傾向等を受けて6
  カ月連続で前年同月を上回る

・輸入品は、 49, 704トン (▲12. 1%) と8カ月連続で前年同月を大
  きく下回る


◇図5:豚肉の家計購入量 (1人当たり) ◇


10月の家計購入量−409g/人 (▲2. 2%) 

・家計購入量は、 小売価格が依然、 前年同月を上回っていること、 量販店の特売
  実施率が依然低いこと等から、 9年8月から3カ月連続で前年同月を下回る

9月の加工仕向肉量−34, 151トン (2. 2%) 

・国産品は、 10, 189トン (7. 4%) と、 台湾産の代替需要等から9年
  5月以降は7月を除き前年同月を上回って推移


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇


10月−168, 889トン (▲19. 9%) 

・7月、 8月と輸入量が激増したため、 高水準で推移


◇図7:豚肉の卸売価格 (東京・省令)◇


10月−386円/kg (▲8. 3%) 

・消費が伸び悩む中、 出荷頭数の増加や冷蔵品の輸入が9月より約2千7百トン
  増えたこと等もあって価格が下がり、 月末には安定基準価格 (385円) を割
  り、 前年同月をかなり下回る

11月 (速報値) −370円/kg (▲7. 0%) 

・引き続き消費が回復せず、 1日当たりの出荷頭数が日によっては9万頭を超え
  る日もあり、 高水準なこと等から、 安定基準価格を下回る


◇図8:国産豚肉の仲間相場 (冷凍品)◇


10月の冷凍品 「うで」 −426円 (▲4. 1%) 
   同    「もも」 −459円 (▲12. 8%) 

・うでは、 台湾産の輸入禁止措置直後の4月に前年同月を上回ったのを除き、 8
  年10月から連続で前年同月を下回って推移

・ももは、 8年10月から連続して前年同月を下回って推移

・一方、 ロース、 ヒレとばらは前年同月を上回って推移


◇図9:輸入豚肉の仲間相場 (冷蔵品) ◇


10月の米国産 「ロース」 −775円/kg (▲6. 7%) 

・7年9月以来25カ月ぶりに前年同月を下回る
・9年7月をピークに価格は低下傾向


◇図10:輸入豚肉の仲間相場 (冷凍品)◇


10月のデンマーク産 「ばら」 −613円/kg (2. 1%) 

・9年2月以来8カ月連続して前年同月を上回って推移
・しかし、 4月をピークに価格は低下傾向



トピックス
子取り用めす豚飼養動向の経営形態別都道府県別割合

◇図11:子取り用めす豚飼養動向の経営形態別都道府県別割合◇


 養豚経営安定推進中央会議は、 このほど、 平成9年8月1日現在の子取り用め
す豚の飼養頭数等の全国集計を発表した。 

 これによると、子取り用めす豚の飼養戸数は、 13,498戸 (▲7.0%)と
引き続き減少傾向であるが、 飼養頭数は、 947, 662頭 (0. 0%) と長
年の減少から横ばいとなった。 

 この理由としては、 9年3月に台湾における口蹄疫の発生により台湾産豚肉の
輸入禁止措置がとられたこと等から、 3月末から国内の卸売価格が堅調に推移し、 
7月には700円を超す日もあったこと等から、 養豚経営の規模を維持または拡
大することを考える生産者が多かったためではないかと思われる。 

 また、 都道府県別子取り用めす豚飼養動向を一貫経営の規模別にみると、 年次
別推移では、 年次により変動があるものの、 全体としては減頭傾向から大規模に
なるほど増頭傾向を示すところが多くなっている (図11) 。 


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