牛 肉・肉用子牛

牛 肉


◇図1:牛肉の生産量◇


10月−33, 709トン (▲2. 1%) 

・7年11月以降、 減少傾向続く
・9年度累計で、 3. 9%減


◇図2:牛のと畜頭数◇


10月の和牛−53, 106頭 (2. 8%) 
乳牛−66, 030頭 (▲5. 7%) 

・和牛は、9年4月以降増加傾向で、9年度累計では、めす1.1%増、去勢4.7
  %増と去勢の伸びが大きい

・乳牛は、 めすよりも、 おすの落ち込みが8.9%減と目立ち、 合計で、 約1割
  減少した前年同月を更に下回る


◇図3:牛肉の輸入量◇


10月−62, 385トン (39. 3%) 

・部分肉は冷蔵、 冷凍とも全部位が、 前年同月を上回る

・冷蔵品は、 8月下旬から9月にかけて需要好調で、 卸売価格も上昇したこと等
  から増加、 8年4月以来18カ月ぶりに3万トンを超える

・冷凍品は、 SG発動で激減した前年同月の約1. 6倍

輸入見込数量(事業団調べ)



◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇


10月の米国産−30, 906トン (42. 9%) 

・冷蔵品は各部位とも数量を伸ばす、 冷凍品はロインの伸びが目立つ

豪州産−28, 554トン (37. 5%) 

・冷蔵品は、 9年6月以降15〜16千トン台と安定していたが、 10月は夏場
  の堅調な価格等から18, 986トン (21. 2%) と8年4月以来の高い
  水準


◇図5:牛肉の推定出回り量◇


10月−94, 873トン (11. 4%) 

・国産品は、 前年同月を下回ったものの、 輸入品は上回る
・9年度累計では5. 2%増と着実に回復


◇図6:牛肉の家計購入量 (1人当たり)◇


10月−274g/人 (1. 8%) 

・1割以上減少した前年同月比で1. 8%増も、 2年前の同月をまだ1割程度、 
  下回る水準

・しかし、 9年度累計では4. 4%増と着実に回復


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇


10月−96, 264トン (▲19. 4%) 

・SG発動で大きく増加していた前年同月に比べ、 大幅減少
・在庫率 (在庫量/推定出回り量) も、 1.01カ月 (▲27.6%) と低水準


◇図8:牛肉の卸売価格 (東京・省令)◇


10月−1, 182円/kg (2. 6%) 

・生産量の減少傾向、 国産品指向、 更に品揃えのきく大都市の市場に買いが集中
  していることもあり、 引き続き高水準、 1, 100円台で推移


◇図9:牛肉の卸売価格 (和牛去勢・東京) ◇


10月のA5−2, 440円/kg (9. 0%) 

・8年度まで、 下げ傾向だったA5は、 9年3月以降前年同月を上回り、 堅調

A3−1, 677円/kg (8. 4%) 

・A3は、 量販店の和牛取り組み強化等から、 引き続き堅調


◇図10:牛肉の卸売価格 (乳去勢・F1去勢、 東京)◇


10月の乳去勢B2−813円/kg (▲4. 0%) 
F1去勢B3−1, 450円/kg (12. 2%) 

・乳去勢は、 高水準の前年同月を下回る

・頭数減少の中、 輸入品から国産品にシフトしている量販店の需要等に支えられ、 
  乳去勢の基調は引き続き強い、 価格はほぼ高原状態か


◇図11:輸入牛肉の仲間相場◇


10月の米国産冷蔵112Aリブアイロール−1,717円/kg (1.7%) 

・冷蔵品は、 前月よりも値を下げる品目が多い中、 需要期を控えチャックアイロ
  ール、 フルテンダーロインが値を上げる

・冷凍品は、 在庫増加等から下げてきたチャックリブが値を上げ、 久しぶりに前
  年同月を上回る

豪州産冷蔵グラス・フルセット−574円/kg (▲3. 1%) 

・輸入量増加で、 需給がゆるみ、 ロイン系の下げ幅大きく、 14カ月ぶりに前年
  同月を下回る


肉用子牛

◇図12:肉用子牛 (黒毛和種) の市場取引価格◇


10月の頭数−21, 945頭 (0. 4%) 

・母牛の頭数減少等から、 9年度累計で1.8%減と基調はわずかながら減少傾
  向

価格−366千円 (▲2. 1%) 

・9年4月以降、 ほぼ36〜37万円台で推移、 9年4月以降おすに比べ、 めす
  の対前年同月低下率が大きい


◇図13:肉用子牛 (ホルスタイン) の市場取引価格◇


10月の子牛価格−119千円 (▲1. 3%) 

・母牛頭数の減少、 F1生産の増加等から、 取引頭数は引き続き大幅減少
・枝肉価格好調だが、 子牛価格は9年6月以降11万円台で安定的に推移

ヌレ子価格−30千円 (▲30. 0%) 

・前月よりも2千円下げる


◇図14:肉用子牛 (F1) の市場取引価格◇


10月の子牛価格−208千円 (▲0. 6%) 

・枝肉価格好調だが、 子牛価格は8年3月以降20万円前後で推移

ヌレ子価格−101千円 (9. 2%) 

・9年2月以降、 10〜11万円台で安定的に推移



トピックス
黒毛子牛のめす/おす価格比率が低下

◇図15:黒毛和種子牛の価格 (対前年同月比) ◇


 黒毛和種子牛のめす/おすの価格比率は、 子牛価格上昇期には高く、 低下期に
は下がる傾向がある。 

 7年後半から8年にかけて、 子牛価格が高水準であった時期、 めす/おす価格
比率は80%を超えていた。 これは、 繁殖用めすの更新・拡大需要が強かったこ
とを反映していると考えられる。 

 しかし、 その価格比率は徐々に低下してきている。 これは、 子牛価格は安定し
ているものの、 繁殖経営の維持・拡大の意欲が弱くなり、 めすの価格を下げてい
るのではないだろうか。 また、 前年同月比で見ると、 めすの価格低下率は、 この
ところおすよりも大きくなっている。 


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