◎地域便り


行政出前トークで畜産研修

三重県/吉田 譲
 三重県では今年から県民に県行政をより深く理解してもらうために 「出前トー
ク」 と称して、 県民各層の要望に応じて幹部職員がその専門分野で講演を実施す
ることになった。 今までは福祉、 環境関係の依頼が多かったが、 今回、 鈴鹿市の
農家の若妻で構成される 「ヤングウェーブ女性の会」 から農芸畜産課に畜産関係
では初の講演依頼があった。 

 11月7日、 鈴鹿市農村環境改善センターを会場に 「三重県の農畜産物の生産、 
流通、 消費の現状と今後の方向」 というタイトルで研修会が開催された。 内容は
堅いが若妻だけあって和やかで和気あいあいとした雰囲気であった。 

 この会は養豚、 養鶏などの畜産農家のほか茶、 園芸農家等の若妻約30名で構
成されている。 彼女たちは日頃農業に従事しているが、 自分たちが生産した農畜
産物がどのように消費者に届いているのか知らないことも多く、 出前トークの存
在を知り早速申し込んだものである。 日頃の疑問をぶつける形で研修会は進んだ
が、 家族の健康を預かる主婦としての立場もあり、 食品の安全性についてと子供
の将来を考えた農業の後継者問題に話が集中した。 講演者である県の職員も、 自
分の娘を農家に嫁がせることに賛成かについて意見を求められた。 牛乳の品質と
牛肉の安全性については関心が高く、 牛乳の味の差異、 輸入肉のホルモン問題に
ついてなど主婦としての厳しい意見が続出した。 

 ちなみに若妻の年齢条件は40歳以下ということであるらしい。 しかし、 みん
な若々しく (もちろん若い方も見えたが) 今後のヤングウーマンパワーに期待し
たいところである。 


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