牛 肉・肉用子牛

牛 肉


◇図1:牛肉の生産量◇


12月−3,852トン (0.4%) 

・前年同月をわずかに上回るが、 7年12月以降、 基調としては減少傾向。 
・9年度累計で、 3.8%減。 


◇図2:牛のと畜頭数◇


12月の和牛−73,603頭 (2.2%) 
乳牛−61,400頭 (▲2.9%) 

・和牛は、 前年同月を上回り、 去勢は2年ぶりに4万頭台を記録。 9年度累計で
 は1.6%増、 特に去勢が3.2%増と多い。 

・乳牛は、 減少傾向が続き、 1割以上減少した前年同月を更に下回る。 9年度累
 計では、 7.4%減、 特に去勢が9.8%減と減少幅が大きい。 


◇図3:牛肉の輸入量◇


12月−53,315トン (11.7%、 SG算定ベース) 

・前年減少した冷蔵品は、 需要回復もあり、 29,257トンと、 9年4月以降、 
 月間平均約2万8千トン程度の輸入量。 

・冷凍品は、 24,058トンとSG発動で減少した前年同月の約1.2倍。 

輸入見込数量(事業団調べ)



◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇


9年度 (4〜11月) の米国産−230,576トン (2.3%) 

・9年度累計で、 冷凍品は3.1%減、 一方、 冷蔵品は、 ばら等が数量を伸ばし、 
 同11.4%増。 

豪州産−221,536トン (13.6%) 

・冷蔵品は、 需要回復で9年度累計6.4%増、ハンバーガー等向けの加工用主体
 の冷凍品も、 同25.9%増と好調。 


◇図5:牛肉の推定出回り量◇


9年度 (4〜11月)−707,796トン (4.7%) 

・9年度累計で、 生産量の減少している国産品は3.3%減、一方、 輸入品は需要
 回復から9.5%増。 


◇図6:牛肉の家計購入量 (1人当たり)◇


12月−346g/人 (▲0.4%) 

・約1割減少した前年同月を、 わずかながらさらに下回る。 


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇


12月−91,632トン (▲6.8%) 

・SG発動で大きく増加していた前年同月を下回るが、 その減少率は徐々に縮小。 
・前月10万トンを超えたが、 再び9万トン台に減少。 


◇図8:牛肉の卸売価格 (東京・省令)◇


12月−1,192円/kg (2.8%) 

・生産量の減少傾向、 国産品志向、 更に品揃えのいい大都市の市場に買いが集中
 していることもあり、 引き続き高水準、 1,100円台で推移。 


◇図9:牛肉の卸売価格 (和牛去勢・東京)◇


12月のA5−2,583円/kg (6.4%) 

・8年度まで、 下げ傾向だったA5は、 9年3月以降前年同月を上回り、 引き続
 き堅調。 

A3−1,806円/kg (10.5%) 

・A3も、 量販店の和牛取り組み強化等から、 引き続き堅調。 


◇図10:牛肉の卸売価格 (乳去勢・F1去勢、 東京) ◇


12月の乳去勢B2−701円/kg (▲5.9%) 
F1去勢B3−1,466円/kg (8.7%) 

・乳去勢は、 量販店等の需要が他品目に移行しつつあること等から、 前年同月を
 下回る。 

・F1去勢は、 市場での取引頭数が増えている中で、 需要は底堅く、 価格も堅調。 


◇図11:輸入牛肉の仲間相場◇


12月の米国産冷蔵112Aリブアイロール−1,826円/kg(▲8.5%) 

・冷蔵品は、 前年同月を下回る品目が多い中、 チャックリブは値を上げ、1,00
 0円台を回復。 

・冷凍品は、 ストリップロイン、 ショートプレート等が前年同月をかなり上回り、 
 前月よりも値を上げる品目が多い。 

豪州産冷蔵グラス・フルセット−567円/kg (▲6.5%) 

・冷蔵品は、 需給がゆるみ、 チャックロールを除き、 前年同月を下回る。 チャッ
 クロールも前月よりは、 29円下げる。 


肉用子牛

◇図12:肉用子牛 (黒毛和種) の市場取引価格◇


12月の頭数−26,488頭 (1.8%) 

・母牛の頭数減少等から、 9年度累計では1.2%減とわずかながら減少傾向。 

12月の価格−381千円 (▲2.3%) 

・取引頭数が前年同月をわずかに下回る中、 価格は基調として、 前年同月を下回
 って推移。 9年4月以降おすに比べ、 めすの低下率が大きい。 


◇図13:肉用子牛 (ホルスタイン) の市場取引価格◇


12月の子牛価格−118千円 (▲2.0%) 

・母牛頭数の減少、 F1生産の増加等から、 取引頭数は引き続き大幅減少。 
・価格は、 前年同月を下回っているが、 9年6月以降11万円台で安定的に推移。 

ヌレ子価格−28千円 (▲35.6%) 
・前月よりも4千円下げ、 7年9月以来の2万円台。 


◇図14:肉用子牛 (F1) の市場取引価格◇


12月の子牛価格−207千円 (▲2.3%) 

・枝肉価格好調等から、 子牛価格は8年3月以降20万円前後で安定的に推移。 

ヌレ子価格−98千円 (2.7%) 

・9年1月以降、 ほぼ10〜11万円台で安定的に推移。 


トピックス
大幅な伸びを続けるハンバーガー生産量

◇図15:豪州産冷凍品輸入量とハンバーガー生産量 (対前年同月比) ◇


 毎日、 国内では286万食のハンバーガーが販売されており、 食の外部化・サ
ービス化の進展、 販売価格の低下、 大量の新規出店等から、 年々大きな伸びを続
けている。  (数字は、 平成8年の平均値 (社)日本ハンバーグ・ハンバーガー協
会調べ、 フィッシュ、 チキンバーガー等を含む。) 

 牛肉消費が、 総体としては、 一時の勢いを失う中で、 ハンバーガーに使用され
るビーフパティの生産量は、 引き続き高い伸びを示している。 

 その生産量の動きを、 JAS格付け上級 (牛肉100%) でみると、 8年度は
O−157による集団食中毒の影響等から、 前年比8%増にとどまったが、 9年
度 (4〜12月) は前年同期比28%増と、 再び、 大幅な増加となっている (図
15)。 

 原料の多くは豪州産加工用牛肉であり、 9年度累計 (4〜11月) の輸入量は、 
前年同期比29.1%増と、 輸入量全体の6.7%増に比べ、 大幅な伸びとなって
いる。 


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