◎地域便り


父の日に牛乳を贈ろう! 

熊本県/浦田 保憲


 熊本県は、西日本有数の酪農県である。
なかでも菊池地域は県内の約50%の生乳を生産する酪農主産地で、酪農は地域農
業の基幹部門の1つとなっている。

 「耳の日や文の日はあるけど、国民の食生活に大きく貢献している牛乳の日は
どうしてないんだろう?牛乳の日があれば、1年に1回牛乳についてみんなが改め
て注目する機会になるんじゃないかな。」、「母の日にはカーネーション、バレ
ンタインデーにはチョコレートといった定番ギフトがあり、その時期には消費が
急増して生産が間に合わないことがあるらしいヨ。」、「父の日には定番ギフト
商品がなく、牛乳はちちと呼ぶことから、父の日を牛乳の日にしたら牛乳の消費
拡大につながるじゃないか!」こんな酪農家の会話から、菊池地域では「父の日
に牛乳を贈ろう!」キャンペーンが始まり、今年は2年目を迎えた。

 昨年よりもっと「父の日に牛乳」を広く消費者に知ってもらおうと、酪農家は
もとより関係機関が一体となった活動が展開された。

 父の日は、6月第3週の日曜日であり、本年は6月20日であったことから活動は
主に、6月14日〜20日の間に行われた。  

 活動の中心は、牛乳の販売であったが、「お父さんの健康」「子供のお小遣い
で買えるプレゼント」を意識し、オリジナルステッカーを貼った保冷容器に900
cc瓶入り牛乳を入れ、ギフト用牛乳とした。

 酪農後継者グループによる街頭でのデモンストレーションを兼ねた販売や青空
市場での販売、役場や農業団体による注文販売、酪農婦人の地場企業訪問などで
約2,000本の900cc牛乳が父の日のプレゼントとなった。

 また、6月17日には、酪農家の女性たちが県庁を訪問し、「県民のお父さん」
として知事へギフト用牛乳のプレゼントを行った。

 当地域の酪農家では、「販売なくして生産なし!」が合い言葉になり、牛乳の
消費者のニーズをつかむ活動の重要性が認識されている。「牛乳の日」創設を目
指して、菊池地域から発信した「父の日に牛乳を贈ろう!」キャンペーンが全国
に広がることを期待したい。
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【感謝の気持ちを込めて「お父さんずっと元気でね」】
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【自分達の作った牛乳を自分達のアイデアで売るぞ!】

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