◎地域便り


畜産一座の小学校出前授業

岩手県/小岩 一幸


 岩手県南の一関市、花泉町、平泉町の3 市町をエリアとするJAいわて南(佐藤
良行組合長)は、"活き生きちくさんファーマーズ小学校へ行く事業"を実施した。
地域の子供達に畜産の生産現場やそこで働く農業者の姿、働く楽しさを知っても
らおうという企画である。一座は、平成10年9月に管内の5校を訪れ、221名(3
〜 6 年生)に出前授業を行った。

 一座は、平間一夫さん(酪農)、佐藤和弘さん(黒毛和牛繁殖)、板橋進さん
(同肥育)、石川聖浩さん(養豚)、小林巳子緒さん(臨床獣医師)の5人で、
当日はそろいの作業着姿で教壇に立ち、スライドや搾乳器具、飼料を見せながら、
家畜の飼い方や食べ物の大切さ、ミルクや肉が家庭に届くまでの行程、将来の夢
等について、ユーモアを交えながら活き生きと話をした。

 子供たちは、飼養頭数の多さや牛の体重(丸々太った肥育牛は約700kg)に「エ
ーッ」と驚き、配合飼料を見て「これ何だろう」と首をかしげ、母乳を飲んでい
る子豚の写真を見て「カワイイ」と歓声を上げた。1時間という長丁場にもかか
わらず目は爛々と輝き、生き生きと授業を受けていた姿が印象的であった。

 授業終了後は、多くの子供や先生方から「今度は、本物の牛や豚を見て(触っ
て)みたい」という声が上がり、スタッフも本事業の成功を確信するとともに、
来年度におけるステップ・アップに弾みがついた様子であった。

・・・お礼の手紙から・・・

★とてもいい勉強になりました。いろいろなことがわかって、うれしかったです。
ブタが一度に10〜16頭も子ブタをうむなんてすごいです。ぼくたちはいつもブタ
肉や牛肉を食べていますが、食べるまでに、あんなに苦労してブタや牛を育てて
くれるなんて思ってもいませんでした。いつもごくろうさまです。これからは、
いろんな食べ物が苦労して育てられていることを忘れず、残さず食べます。これ
からも体に気をつけてがんばってください。( 6 年 男子)

★とても勉強になりました。ありがとうございました。私のおばあちゃんも牛を
かっています。けれど、広いところに放牧するなど、あつかいかたがぜんぜんち
がいました。おばあちゃんは、牛のあつかいかたがちょっと苦手だと言っていた
ので、今度、教えてあげたいと思います。
( 6 年 女子)


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