岩手県/小岩 一幸
岩手県南の一関市、花泉町、平泉町の3 市町をエリアとするJAいわて南(佐藤 良行組合長)は、"活き生きちくさんファーマーズ小学校へ行く事業"を実施した。 地域の子供達に畜産の生産現場やそこで働く農業者の姿、働く楽しさを知っても らおうという企画である。一座は、平成10年9月に管内の5校を訪れ、221名(3 〜 6 年生)に出前授業を行った。 一座は、平間一夫さん(酪農)、佐藤和弘さん(黒毛和牛繁殖)、板橋進さん (同肥育)、石川聖浩さん(養豚)、小林巳子緒さん(臨床獣医師)の5人で、 当日はそろいの作業着姿で教壇に立ち、スライドや搾乳器具、飼料を見せながら、 家畜の飼い方や食べ物の大切さ、ミルクや肉が家庭に届くまでの行程、将来の夢 等について、ユーモアを交えながら活き生きと話をした。 子供たちは、飼養頭数の多さや牛の体重(丸々太った肥育牛は約700kg)に「エ ーッ」と驚き、配合飼料を見て「これ何だろう」と首をかしげ、母乳を飲んでい る子豚の写真を見て「カワイイ」と歓声を上げた。1時間という長丁場にもかか わらず目は爛々と輝き、生き生きと授業を受けていた姿が印象的であった。 授業終了後は、多くの子供や先生方から「今度は、本物の牛や豚を見て(触っ て)みたい」という声が上がり、スタッフも本事業の成功を確信するとともに、 来年度におけるステップ・アップに弾みがついた様子であった。 ・・・お礼の手紙から・・・ ★とてもいい勉強になりました。いろいろなことがわかって、うれしかったです。 ブタが一度に10〜16頭も子ブタをうむなんてすごいです。ぼくたちはいつもブタ 肉や牛肉を食べていますが、食べるまでに、あんなに苦労してブタや牛を育てて くれるなんて思ってもいませんでした。いつもごくろうさまです。これからは、 いろんな食べ物が苦労して育てられていることを忘れず、残さず食べます。これ からも体に気をつけてがんばってください。( 6 年 男子) ★とても勉強になりました。ありがとうございました。私のおばあちゃんも牛を かっています。けれど、広いところに放牧するなど、あつかいかたがぜんぜんち がいました。おばあちゃんは、牛のあつかいかたがちょっと苦手だと言っていた ので、今度、教えてあげたいと思います。 ( 6 年 女子)