三重県/吉田 譲
平成10年11月6日に、三重県上野市の三重県経済連伊賀家畜市場で三重県特産 肉協会(会長原田正司副知事)主催の「第32回三重県特産肉牛共励会」が開催さ れた。めす肥育、去勢肥育、県内産肥育(県内産子牛の肥育)の3部門に県下選 りすぐりの黒毛和種肥育牛がそれぞれ42頭、12頭、 7 頭の計61頭出品された。 三重県の場合、主に県外から優秀な肥育素牛を導入し、伝統ある優れた肥育技 術で高品質の肉牛生産を行っている。しかし、最近では、繁殖めす牛も徐々にで はあるが、増加傾向にある。出品された61頭の肉牛は三重県特産肉牛の名に恥じ ないいずれも立派な出来栄えで、審査長の農業技術センターの山田陽稔主幹(47) 始め4名の慎重な審査の結果、めす肥育の部は阿山郡阿山町藤岡淳氏(63)所有 の菊谷号の産子岩手県産「むつかね」号が、去勢の部は鈴鹿市麻生力氏(68)所 有の第20平茂産子鹿児島県産「茂晴」号が、県内産の部は阿山郡阿山町西岨肥育 牛組合(代表上林克巳氏、(58))所有のめす牛安福165の 9 産子「たまこ」号 が栄えある優等 1 席に輝いた。 県、市町村等の関係者が出席した褒賞授与式の後、午後からの三重県経済連主 催のセリ市で、むつかね号は150万8千円で、茂晴号は110万1千円で、たまこ号 は120万円で競り落とされた。全頭数の平均は103万円であった。 当日は肉牛農家を始め、県、団体等の関係者約200人が参加し、それぞれの肉牛 を評価し合うなど肥育技術の研鑽に努め盛会裏に終わった。
【立派な出来栄えの肥育牛を慎重に審査】 |