◎地域便り


広島ふるさと畜産まつり

広島県/仙波 豊三


 平成10年10月 4 日、「98広島ふるさと畜産まつり」が開催された。

 入場者の姿が見え始めるとすぐに健康コーナーの前に人の列ができた。女性の
数が多い。このところ関心の高まっている骨粗鬆症は、農家・非農家を問わず、
無関心ではいられない問題であることがよくわかる。毎年、骨密度測定をしてお
り、その結果で所要の生活アドバイスが行われていることが広く知られるように
なったようである。

 広島県は、平成7年度から、市町村や農林漁業団体と協力し「食とふるさと広
島2001」と銘打った農山漁村活性化運動を行っている。その一環として、畜産関
係では、広島県畜産振興協議会(会長滝口次郎氏)によって、それまでの経営技
術発表会を中心とした技術啓発運動を一新し、消費者と生産者の交流を目的とし、
「広島ふるさと畜産まつり」を開催している。消費者に安全、安心でおいしい、
県内産の高品質畜産物に親しんでもらい、畜産への理解を深めてもらうとともに
畜産経営技術向上のための啓発も併せて行っている。 7 、 8 年度は地域で開催
されるイベントに合流したが、9年度から県北の庄原市七塚町広島県立畜産技術
センターの広場を会場とし単独で開催している。

 開会セレモニーの中では、毎年畜産功労者を数名表彰している。畜産新技術紹
介コーナーでは畜産技術センターが担当して、コンピューターやパネル展示、セ
ンター内の展示・公開をして最新技術の紹介を行った。動物ふれあいコーナーで
は、中小動物に直接ふれあえる小動物園や子牛哺育・搾乳体験を子供たちにして
もらった。畜産物の販売促進コーナーでは、広島県酪農協、養豚協会やJA婦人部、
地元有志による特産品や牛もも肉の丸焼き即売を行い、好評であった。子供たち
による写生大会も実施し、さらに今年は新しく乾草投ゲームをも取り入れ、老若
男女が競って参加した。

 天候にも恵まれ、夫婦、親子や、中には親子三世代連れが来場し、子供たちは
会場が一面の芝地であるため、大喜びで飛んだり跳ねたり、楽しんでいるようで
あった。テントや木陰に入って畜産物を賞味しながら一時を談笑している様子は、
ほほ笑ましく、健康で明るく活力ある畜産まつりであった。ちなみに参加者は5,2
00人であった。

 

【大人気の骨密度測定コーナー】
 
【ひよこや子豚を写生、動物ふれあいコーナー】

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