◎地域便り


ふじのくに浜名湖そだち試食会、お味はいかが

静岡県/元水 昌仁


 静岡県では、県中小家畜試験場がSPF(特定病原菌不在)環境下で系統造成さ
れた大ヨークシャー種のフジヨークとデュロック種のフジロックを利用して、静
岡型銘柄豚の普及に力を入れている。「顔の見える安心・安全・高品質の肉豚」
として差別化を図るため、生産者、流通・販売業者および関係機関などで静岡型
銘柄豚普及推進協議会を設立し、生産農場と販売店を認定してシンボルマークを
交付している。

 現在、県下に4つの生産集団が設立されている。それぞれが銘柄豚取扱食肉店
を決め、独自にブランド名を定め販売している。県西部地域においても、「ふじ
のくに浜名湖そだち」、「ふじのくに浜北ヘルシーポーク」の2つの銘柄豚づく
りに取り組んでいる。

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 4月11日には、「浜名湖そだち」の生産、販売に取り組むグループが、細江町
中川の都田川沿いの特設バーベキューガーデンで、「とんきいふれあい感謝祭」
を開いた。これは同町内で認定農場と認定精肉販売店(とんきい)を営むグルー
プの代表鈴木芳雄さん(50)らが中心となって、地元に人にもっと銘柄豚のおい
しさを知ってもらおうと企画したものである。ふじのくに浜名湖そだちは、フジ
ヨークとフジロックを利用した3元交配で、認定農場では、飼料原料を吟味した
自家配合の専用飼料を使用している。また、安全性が高く、高品質な豚肉生産の
ためには、「健康な豚を飼うこと」が必須条件であると考え、関係機関の協力の
下で、定期的な豚のヘルスチェックを実施している。自分たちが生産した豚肉を
自分たちの手で消費者に届けたいというグループの思いが、感謝祭を実現させた。

 無料試食会には、町内外から数百人が訪れ、にぎわった。試食には銘柄豚2頭
分、約80kgの肉が用意され、来場者は小分けされた豚肉をコンロで焼いて味わっ
た。会場では、ほかにアマチュアのカントリーウエスタンバンドの演奏、ポニー
やウサギ、子豚などと遊ぶふれあい動物園、地元農家のとれたて野菜市なども開
き、親子連れの人々を楽しませた。

 鈴木さんは「これからも健康な豚を飼うことをモットーに、顔の見える安心・
安全・高品質を消費者に届けたい」と語っている。
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【こんなにたくさんの人々に自分たちの豚肉を】

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