奈良県/水谷 憲三朗
青空に恵まれた日曜日であった平成10年12月13日、大和郡山市丹後庄町にある 奈良県食肉流通センターで食肉フェアが開催された。 食肉フェアは食肉流通センターが開設された翌年の4年から開催され、腸管出 血性大腸菌O157の集団発生が問題となって中止された8年以外は毎年開催されて いる。今回は第 6 回目になる。 食肉フェアは、安全かつ新鮮な食肉を安定的に供給するという食肉流通センタ ーの機能を地域住民や県民に理解してもらい、地域に融和した施設になることを 目的として関係団体や関係者の協力によって開催してきた。 主催は食肉フェア実行委員会で構成員は奈良食肉株式会社、財団法人奈良県食 肉公社をはじめとして8団体で組織され、地元の生活研究グループも参加してい る。 特価即売コーナーや試飲試食コーナーでは、終日焼肉のにおいが漂い、関係団 体の役員さんがなれない手つきで説明や対応に追われ、家族連れの長い列ができ ていた。 チビッ子ふれあいコーナーは、大人気で、子供たちは子牛や子豚やヒヨコとの ふれあいを楽しんでいた。 食肉検査コーナーでは、消費者に安心してお肉を食べて頂くための検査につい て、標本や写真で分かりやすく説明されていた。 また、当日会場内で消費者を対象に、「家庭で行う食肉衛生管理について」の 講習会が開催された。パネル展示、スライド等の説明に参加者が熱心に耳を傾け ていた。 地元住民からは毎年食肉フェアを楽しみにしているとの声もあり、食肉流通セ ンター機能の理解を得るとともに県内産畜産物の普及を図る良い機会である。 食肉フェア実行委員会の事務局によると、当日の参加者は、約5,000人であった。
【奈良県食肉フェア入口】 |
【県内畜産物即売コーナー】 |