牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

2 月−28,500トン(2.3%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月から概ね前年同月を上
 回って推移。

・10年10月と11年 1 月は前年同月を下回り、10年度累計では、前年同期並み。

・枝肉重量は、各品種ともわずかに増加傾向。


◇図2:牛のと畜頭数◇

2 月の和牛−43,440頭(0.0%)
   乳牛−54,113頭(2.1%)

・和牛は、去勢は 7 カ月連続で前年同月を下回る。めすは、0.7%増。

・乳牛は、去勢は6月以降概ね前年同月を上回って推移したが、10年10月と11年
 1月は下回る。めすは、ほぼ一貫して前年同月を下回って推移。


◇図3:牛肉の輸入量◇

2 月−50,601トン(7.9%)

・ 2 月末の通関レートが有利だったため、冷凍品を中心に増加。
・10年度累計では、3.2%増。
・冷蔵品は、前年同月を3.2%上回る。累計では3.2%減。
・冷凍品は、前年同月を13.1%上回る。累計では9.4%増。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2604 バイト)


◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

2月の米国産−23,097トン(8.9%)

・冷蔵品は 7 カ月ぶりに前年同月を上回る。
・冷凍品は前年同月をかなり大きく上回り、10年度累計では9.8%増。

   豪州産−24,693トン(7.8%)

・冷蔵品は 4 カ月連続で前年同月を上回る。
・冷凍品は 4 カ月連続で前年同月を上回り、10年度累計では10.3%増。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

2 月−78,146トン(1.2%)

・輸入品は、49,894トン(1.5%)、国産品は28,251トン(0.8%)。
・10年度累計では、1.6%増。


◇図6:牛肉の家計消費量( 1 人当たり)◇


2 月−246g/人(0.2%)

・ 9 年12月以降は、消費支出が低迷する中で、前年同月を下回って推移。

・1月、2月と前年同月並みに回復したが、 1 人当たりの購入金額は、依然とし
 て前年同月をやや下回る。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

2 月−93,679トン(4.4%)

・国産品は10年 4 月以降前年同月を上回って推移し、 2 月は12,416トン(14.4%)。

・輸入品は、輸入増を反映して、81,263トン(3.0%)と、6カ月ぶりに前年同月
 を上回る。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

2 月−1,037円/kg(▲5.9%)

・10年度に入って、F1 価格が低下してきたことや、長引く消費不振の影響等か
 ら10年 1 月以降前年同月を下回って推移。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

2月のA 5 −2,461円/kg(2.8%)

・ 2 カ月連続で前年同月を上回る。

   A 3 −1,605円/kg(▲0.7%)

・9カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

2月の乳去勢B 2 −489円/kg(▲31.1%)

・消費低迷の中、需要が他品目へ移行していること等から、前年同月を大幅に下
 回る。

   F1去勢B 3 −1,289円/kg(▲4.8%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、9カ月連続で前年同月を下回
 る。B 2 は、 9 年11月以降、前年同月を下回って推移。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

2月の米国産冷蔵リブアイロール1,699円/kg(▲9.2%)

・10年 9 月にピークとなったが、以降低下し、11年1月に1年ぶりに前年同月を
 下回り、引き続き低下。

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−504円/kg(▲10.3%)

・10年 8 月以降 7 カ月連続で前年同月を下回る。


肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

2月の頭数−24,578頭(2.8%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向。
・10年度累計では、3.0%減。

2月の価格−387千円(0.6%)

・10年 9 月から 6 カ月連続で前年同月を上回る。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

2月の子牛価格−64千円(▲41.7%)

・取引頭数は大幅減少だが、枝肉価格の大幅低下等から、 9 年10月以降、前年同
 月を下回って推移。10年 4 月に10万円を割り込み、低下続く。		

   ヌレ子価格−22千円(▲19.3%)

・子牛価格の低下等から、前年同月を大幅に下回る。10年8月に1万1千円まで
 低下したが、2月には 2 万 2 千円とやや回復。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

2月の子牛価格−148千円(▲28.4%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低下基調で推移。10年4月に9カ月ぶ
 りに20万円を割り込み、低下続く。

   ヌレ子価格−62千円(▲30.2%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、ほぼ一貫して低下。


トピックス

ハンバーガーの生産量、引き続き増加


◇図15:ハンバーガー及びハンバーガーパティの生産量◇

◇図16:豪州産冷凍品輸入量とハンバーガーパティ生産量(対前年比)◇

 ハンバーガーの生産量は、年々大きな伸びを続けているが、10年には、162,77
9万トン(前年比15%増)、一日当たり355万食が製造・販売された。(図15。数
字は、(社)日本ハンバーグ・ハンバーガー協会調べ。フィッシュ、チキンバー
ガー等を含む。)

 牛肉の家計消費が伸び悩む中で、ハンバーガーに使用されるビーフパティの生
産量は、引き続き高い伸びを示している。その生産量をJAS格付け上級(牛肉10
0%)でみると、8年度はO157による集団食中毒等から、前年比8%増にとどまっ
たが、9年度に27%増、10年度(4〜1月)には前年同期比21%増と増加した。原
料の多くは豪州産加工用牛肉である。豪州からの冷凍牛肉の輸入量を、ロイン、
もも、ばら等以外の「その他」区分についてみると、10年度累計(4〜1月)では
前年同期比10.3%増となっており、牛肉輸入量全体の同2.9%増に比べ、大幅な伸
びとなっている。(図16)


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