牛乳・乳製品

牛乳・乳製品



◇図1:生乳生産量◇

8月−688,180トン (▲3.6%)

・猛暑の影響から北海道は前年同月を3.3%、都府県は経産牛飼養頭数の減少も
 あって3.9%下回る。全国では10年7月以降、前年同月を下回って推移。


◇図2:1 頭 1 日当たりの平均泌乳量◇

北海道:8月−26.2kg (▲4.4%)
都府県:8月−25.0kg(1.2%)
    9月−25.4kg(0.4%、速報値)

・北海道は、10年11月以降、概ね前年同月をわずかに下回って推移。8月は猛暑
 の影響もあり、やや下回る。  

・都府県は、6月まで前年同月をわずかに下回ったが、8月は7ヵ月ぶりに前年同
 月を上回る。


◇図3:飲用牛乳等向け生乳処理量◇

8月−415,435 トン(▲0.2%)

・9年10月以降、ほぼ前年同月を下回って推移。8月は猛暑の影響もあり、前年並
 み。

・飲用牛乳の生産が減少傾向である一方、はっ酵乳等の生産は引き続き増加傾向。
 飲用牛乳のうち加工乳は、9年11月以降前年同月を下回って推移し、8月は69,8
 08kl(▲1.1%)。


◇図4:牛乳の生産量◇

8月−319,292kl(▲0.5%)

・9年10月以降、前年同月を下回って推移。8月は猛暑の影響もあり、前年同月を
 わずかに下回る程度にとどまった。


◇図5:乳飲料及びはっ酵乳の生産量◇

8月−乳飲料   116,383kl(8.1%)
   はっ酵乳  60,548kl(13.8%)

・消費者の健康志向、メーカーの積極的な商品開発等を背景に、両アイテムとも
 10年度まで概ね前年を上回って推移。

・乳飲料は、10年度以降伸びが鈍化したが、8月はかなりの伸び。

・はっ酵乳は、10年10月から8ヶ月間連続で2ケタの伸びとなった後、6、7月と1
 ケタ台にとどまったが、8月は再び大きな伸び。


◇図6:乳製品向け処理量◇

8月−263,997トン (▲8.6%)

・猛暑の影響で、8月は飲用向け処理量が前年並みになったことから、前年同月
 をかなり下回った。

・チーズ生産量は9,173トン(▲0.4%)と前年同月をわずかに下回り、うち直接
 消費用ナチュラルチーズは1,145トン(▲6.3%)とかなり下回った。            

・生クリーム等生産拡大促進事業の効果等から伸びてきたクリームは、8月は
 5,989トン(▲1.9%)と2カ月連続で前年同月を下回る。


◇図7:脱脂粉乳の需給◇

8月の生産量−14,040トン (▲16.1%)

・10年9月以降、脱脂濃縮乳仕向けの急増等から概ね前年同月を下回って推移し、
 8月は猛暑だった6年度に次ぐ大幅な減少率となった。

・推定出回り量は19,200トン(4.8%)。推定期末在庫量は、43,100トン(▲28.7
 %)と前年同月を大幅に下回る。

・事業団は、11年度カレントアクセス分の脱脂粉乳のうち8,046.85トンについて、
 7月15日に売渡入札を実施し、8月中に引渡しを完了。


◇図8:脱脂粉乳の大口需要者価格◇

8月−13,642円/ 25kg (▲0.4%)

・9年4月以降、ゆるやかな値下がり傾向。

・11年6月まで5カ月連続同価格の後、7月に1円下げ、8月も同価格で安定指標価格
 (13,090円/25kg)を4.2%上回る。


◇図9:バターの需給◇

8月の生産量−5,771トン (▲21.0%)

・8月は猛暑であった6年度に次ぐ大幅な減少率となり、4カ月連続で前年同月を
 下回った。

・推定出回り量は5,500トン(▲6.9%)。推定期末在庫量は37,500トン(11.9%)
 と前年同月をかなり上回る。


◇図10:バターの大口需要者価格◇

8月−977円/kg(▲1.4%)

・在庫量の増加を反映し、緩やかな値下がり傾向。
・8月は2円下げ、6カ月連続の下げとなる。


トピックス

猛暑の影響で、8月の生乳生産量はマイナス3.6%


◇図11:地域別生乳生産量(11年8月、前年同月増減率)◇

◇図12:地域別飲用牛乳等向け処理量(11年8月、前年同月増減率)◇

 生乳生産量は、平成9年4月以降、概ね前年同月を下回って推移してきたが、8
月は猛暑の影響もあり688,180トン(▲3.6%)と前年同月比では平成7年7月以来
の大きな落ち込みとなった。

 地域別に見ると、生乳生産量全体の4割強を占め、4〜7月累計では▲0.2%と前
年度並みで推移してきた北海道で▲3.3%となった他、東北(▲6.9%)、北陸(▲
5.9%)、中国(▲5.9%)、東山(▲5.2%)等で前年同月をかなり下回った。一
方、平年に比べ雨が多く、日照時間が短かった九州では2.6%上回った(図11)。

 今年の夏は西日本の一部を除き暑い日が続き、特に北日本、東日本で顕著であ
ったことから、優先的に仕向けられる8月の飲用牛乳等向け処理量は、北海道(0.
7%)、東北(6.6%)、北陸(2.5%)、関東(3.7%)で前年同月を上回ったが、
その他の地域では前年を下回った(図12)。その結果、4〜7月累計では▲3.6%で
あった飲用牛乳等向け処理量は、8月は▲0.2%と前年同月に近い数字となり、4〜
8月累計では▲3.0%となった。


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