鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

8月−93,205トン(▲1.2%)

・需要の低迷等の影響から、10年7月以降前年同月を下回って推移。 

ブロイラー用ひなえ付け羽数−52,478千羽(1.3%)

・5カ月ぶりに前年同月をわずかに上回る。

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、9月▲1%、10月
 ▲6%、11月1%(9月上旬聞き取り)。


◇図2:鶏肉の輸入量◇

8月−46,445トン(9.1%)

・引き続き前年同月をかなり上回る。

・中国産は前年同月の水準が高かったこともあり、11.3%減の18,259トン。うち
 冷蔵品は1,234トン(30.8%)と10カ月連続で前年同月を上回る。

・米国産は前月の輸入量が低水準であったことや米国内生産が順調であること等
 から9,555トン(39.4%)。

・タイ産は引き続き増加傾向で推移しており10,590トン(18.8%)。

・ブラジル産はレアル下落の影響から、7,831トン(32.3%)と引き続き大幅に増
 加。

 鶏肉の調製品輸入量−9,697トン(23.1%)

・中国産、米国産の増加から、引き続き前年同月を大幅に上回る。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

8月−137,651トン(1.8%)

・10年4月以降、概ね前年同月を下回って推移していたが、8月は輸入品の増加か
 ら前年同月をわずかに上回る。

・国産品は、93,031トン(▲4.7%)と9カ月連続で前年同月を下回る。

・輸入品は、44,620トン(18.4%)と大幅に増加。

・家計消費量は、253g/人(▲3.7%)と5カ月ぶりに前年同月を下回る。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

8月−108,173トン(8.0%)

・10年12月を底に増加し、11年5月以降2万トン台で推移。8月は20,421トン
 (11.3%)。

・輸入品は、輸入量の増加から、5カ月連続で上回り、87,752トン(7.2%)。

・在庫全体では、11年5月以降、前年同月を上回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

8月−もも肉539円/kg(▲1.6%)

・需要の減少等から8カ月ぶりに前年同月を下回る。

   むね肉241円/kg(▲13.3%)

・輸入量の増加等の影響を受け、3カ月連続で前年同月を下回る。

9月−もも肉524円/kg(▲12.1%)

・需要の減少や前年同月が高水準だったこと等から2カ月連続で下回る。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

8月−中国産もも肉310円/kg(▲15.3%)

・輸入量全体が増加していることから、5月以降、前年同月を下回って推移。

   米国産骨付きもも肉253円/kg(▲7.0%)

・輸入量の増加等から、3カ月連続で前年同月を下回る。


トピックス

供給はわずかに増加−11年度需給見通し


 9月17日、全国ブロイラー生産出荷調整会議(主催:農林水産省食肉鶏卵課)
が開催された。

 出荷計画に基づく需給の見通しでは、需要については、家計消費は下半期わず
かに減少すると見込まれ、加工、業務用についても、引き続き景気の低迷や調製
品輸入量の増加等からわずかに減少する見込み。供給については、生産はわずか
に減少、一方輸入(ブロイラー+その他家きん)については11年度累計(4〜8月)
は、円高の影響等から236,840トン(7.3%)とかなり増加しているが、年度後半
はペースダウンすると思われ、11年度全体では、やや増加する程度の見込み。

 関係団体からは、@輸入品の一部で原産国(地)表示が徹底されていないこと、
A9、10年度と生産の減少を上回る需要の減少に加え、円高により11年4〜8月期
の輸入が増加し、国産卸売価格にも影響を与えつつあること等の意見が出された。

表 11年度出荷計画に基づく11年度需給見通し
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 資料:全国ブロイラー生産出荷調整会議資料

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