牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

7月−32,156トン(0.2%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月から概ね前年同月を上回
 って推移。

・11年度累計では、1.2%増。

・枝肉重量は、各品種ともわずかに増加傾向。


◇図2:牛のと畜頭数◇

7月の和牛−50,984頭(▲2.9%)
   乳牛−58,985頭(▲1.3%)

・和牛は、去勢は12カ月連続で前年同月を下回る。めすは、概ね前年並みで推移
 してきたが、7月は3.7%減。11年度累計では、去勢は4.2%減、めすは2.2%減。

・乳牛は、去勢は10年6月以降概ね前年同月を上回って推移。めすは、ほぼ一貫
 して前年同月を下回って推移し、7月は4.6%減。11年度累計では、去勢は5.0
 %増、めすは2.8%減。


◇図3:牛肉の輸入量◇

7月−54,391トン(▲22.2%)

・冷蔵品は17.7%下回る。冷凍品は25.9%下回る。
・11年度累計では、7.2%減。うち冷蔵品は2.0%減、冷凍品は11.2%減。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2525 バイト)

◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

7月の米国産−27,289トン(▲19.1%)

・冷蔵品は13.8%減。11年度累計では3.7%減
・冷凍品は22.4%減となったが、11年度累計では6.7%減。

   豪州産−24,010トン(▲25.1%)

・冷蔵品は2カ月連続で前年同月を下回る。11年度累計では0.4%増。
・冷凍品は31.1%減少し、11年度累計では18.4%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

7月−89,765トン(▲6.7%)

・輸入品は、輸入量の減少から18.7%減少。11年度累計では6.0%減。
・国産品は在庫の取り崩し等から25.6%増加し、11年度累計では7.6%増。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

7月−260g/人(▲2.9%)

・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、概ね前年同月を下回って推移。
・11年度累計では、1.4%減。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

7月−96,051(▲8.4%)

・国産品は10年4月以降前年同月を上回って推移してきたが、7月は前年が高水準
 であったことから前年同月では22.5%の減少、13,833トン。

・輸入品は、82,218トン(▲5.5%)。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

7月−998円/kg(▲7.2%)

・F1 価格が低下してきたことや、長引く消費不振の影響等から10年1月以降前
 年同月を下回って推移。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

7月のA5−2,458円/kg(1.1%)

・3カ月ぶりに前年同月を上回る。

   A3−1,497円/kg(▲6.7%)

・14カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

7月の乳去勢B2−577円/kg(▲3.2%)

・消費低迷の中、需要が他品目へ移行していること等から、9年9月以降前年同月
 を大幅に下回って推移してきたが、減少幅は縮小。

      F1 去勢B3−1,149円/kg(▲14.6%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、14カ月連続で前年同月を下回
 る。B2は、9年11月以降、前年同月を下回って推移。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

7月の米国産冷蔵リブアイロール1,862円/kg(▲4.0%)

・1月以降、7カ月連続で前年同月を下回る。		

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−540円/kg(▲0.7%)

・10年8月以降12カ月連続で前年同月を下回る。



肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

7月の頭数−32,203頭(2.8%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向。7月は2カ月連続
 で前年同月を上回る。

・11年度累計では、1.0%増。

7月の価格−366千円(2.0%)

・10年9月から11カ月連続で前年同月を上回る。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

7月の子牛価格−53千円(▲33.8%)

・取引頭数はかなりの減少だが、枝肉価格の大幅低下等から、9年9月以降、前年
 同月を下回って推移。10年4月に10万円を割り込み低下続いたが、下げ止まり
 傾向。

   ヌレ子価格−20千円(25.5%)

・子牛価格の低下等から、前年同月を大幅に下回って推移してきた。10年8月に
 1万1千円まで低下したが、2月以降は概ね2万円台で推移。5月以降は前年同月
 を上回る。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

7月の子牛価格−127千円(▲28.2%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低下基調で推移。10年4月に9カ月ぶり
 に20万円を割り込み、低下続く。

   ヌレ子価格−63千円(▲19.1%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、ほぼ一貫して低下。11年2月以降4
 カ月連続で回復したが、6、7月と低下。


トピックス

小売価格、国産ロース・東京がマイナスに


◇図15:小売価格(東京)と枝肉卸売価格の推移(対前年同月比)◇

◇図16:小売価格(特売価格)と枝肉卸売価格の推移(対前年同月比)◇

 国産枝肉の卸売価格は、規格ごとに差はあるものの、概ね7から8年度に上昇を
始めた。10年度に入って低下に転じ、11年度も引き続いて前年を下回って推移し
ている。一方、牛肉の小売価格を総務庁「小売物価統計調査報告」で見ると、国
産牛肉(かた)は枝肉価格と同様の動きを示したが、国産牛肉(ロース)は9年
度に入ってから上昇し、10年度には卸売価格の低下にもかかわらず高値で推移し、
やや遅れ気味の動きを示している。(東京、図15)

 小売価格を、当事業団調べの「特売価格」で見てみたのが図16である。この
「特売価格」の方が、枝肉価格の7年度の上昇、10年度の低下をより反映した動
きとなっているようであるが、やはりサーロインの方がやや遅れ気味の動きを示
しているようである。

 利益商品はロースということであろうか。

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