牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

11月−37,390トン(7.0%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月からおおむね前年同月
 を上回って推移。

・11年度累計では、2.7%増。

・枝肉重量は、各品種ともほぼ前年並み。


◇図2:牛のと畜頭数◇

11月の和牛−61,890頭(6.1%)
   乳牛−66,790頭(7.1%)

・和牛のうち、去勢は3カ月ぶりに、めすは4カ月連続で、前年同月を上回った。
 11年度累計では、去勢は1.8%減、めすは0.6%増。

・乳牛のうち、去勢は10年6月以降おおむね前年同月を上回って推移。めすは、
 ほぼ一貫して前年同月を下回って推移してきたが、11月は7.1%増。11年度累計
 では、去勢は4.6%増、めすは0.1%減。


◇図3:牛肉の輸入量◇

11月−59,277トン(▲6.2%)

・冷蔵品は12.9%上回る。冷凍品は20.3%下回る。
・11年度累計では、冷蔵品は4.6%増、冷凍品は8.5%減、合計で2.6%減。

輸入見込数量(事業団調べ)
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◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

11月の米国産−28,705トン(▲5.4%)

・冷蔵品は22.1%増。11年度累計では4.8%増。
・冷凍品は18.4%減。11年度累計では5.4%減。

   豪州産−28,070トン(▲7.9%)

・冷蔵品は7.4%増となり、11年度累計では4.8%増。
・冷凍品は26.5%減となり、11年度累計では15.1%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

11月−92,069トン(▲3.8%)

・輸入品は、6.5%増となったが、11年度累計では2.9%減。

・国産品は、前年が高水準であったことから17.9%減となったが、11年度累計で
 は1.2%増。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

11月−254g/人(▲0.7%)

・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、おおむね前年同月を下回って推移。
・11年度累計では、0.6%減。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

11月−103,140トン(7.4%)

・国産品は11年4月以降、おおむね前年同月を上回って推移。11月は生産量の増
 加等から53.4%増の18,996トン。

・輸入品は、84,144トン(0.6%)。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

11月−1,045円/kg(0.4%)

・長引く消費不振の影響等から10年1月以降前年同月を下回って推移していたが、
 10月に22カ月ぶりに上回り、11月は前年並み。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

11月のA5−2,376円/kg(▲2.7%)

・3カ月ぶりに前年同月を下回る。

   A3−1,532円/kg(▲4.9%)

・18カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移したが、10月、11月と前年同月を上回る。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

11月の乳去勢B2−653円/kg(11.1%)

・10月に26カ月ぶりに前年同月を上回った。11月は引続き上回る。

   F1 去勢B3−1,207円/kg(▲3.4%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、18カ月連続で前年同月を下回
 る。B2は、11年9月以降3カ月連続で前年同月を上回る。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

11月の米国産冷蔵リブアイロール1,845円/kg(▲1.9%)

・1月以降、11カ月連続で前年同月を下回る。

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−495円/kg(0.4%)

・ほぼ一貫して前年同月を下回って推移してきたが、11月は0.4%増。


肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

11月の頭数−31,414頭(▲0.9%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向で推移。
・11年度累計では、前年並み。

11月の価格−391千円(3.1%)

・10年9月以降、ほぼ前年を上回って推移。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

10月の子牛価格−70千円(▲4.6%)

・取引頭数はかなり減少しているが、枝肉価格が低水準で推移していること等か
 ら、9年10月以降、前年同月を下回って推移。

   ヌレ子価格−22千円(22.6%)

・7カ月連続で前年同月を上回り、4カ月ぶりに2万円を超えた。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

11月の子牛価格−136千円(▲13.1%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低水準で推移。10年4月に20万円を割
 り込み、低下基調で推移していたが、9月を底に2カ月連続で上昇。

   ヌレ子価格−59千円(2.1%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、低水準で推移。23カ月ぶりに前年同
 月を上回った。


トピックス

F 1 の取引頭数は引き続き増加傾向


◇図15:F 1 去勢枝肉取引頭数・価格の前年同月比◇

◇図16:F 1 子牛・ヌレ子取引頭数及び乳用牛への黒毛和種の人工授精頭数の前年同月比 ◇

 F 1 去勢B3規格の枝肉価格は10年4月以降一貫して前年同月を下回って推移し
ている。これは全般的に消費が低迷していることに加え、取引頭数が増加してい
ることも一因と見られる。

 F 1 去勢の枝肉取引頭数( 10 中央卸売市場計)を見てみると、引き続き増加
傾向にあり、11月は前年同月を26.5%と大幅に上回っている(図15)。

 またF 1 の子牛及び初生牛の取引頭数(農畜産業振興事業団調べ)は、前年を
上回る水準で推移しており、引き続きF 1 枝肉の出荷は増加基調で推移するもの
とみられる。

 しかし、乳用牛への黒毛和種の交配頭数は10年10〜12月、11年1〜3月と前年
割れで推移しており(図16)、280日の妊娠期間を考慮すると、初生牛の取引頭
数の減としてそろそろ数字として現れてくるものと思われる。

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