牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

10月−32,946トン(1.6%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月から概ね前年同月を上回

 って推移。
・11年度累計では、1.9%増。

・枝肉重量は、各品種ともわずかに増加傾向。


◇図2:牛のと畜頭数◇

10月の和牛−49,888頭(▲1.0%)
   乳牛−63,722頭( 0.6%)

・和牛は、去勢は、8月に13カ月ぶりに前年同月を上回ったが、その後再び下回
 って推移。めすは、概ね前年並みで推移してきたが、10月は0.6%増。11年度累
 計では、去勢は3.1%減、めすは0.5%減。

・乳牛は、去勢は10年6月以降概ね前年同月を上回って推移。めすは、ほぼ一貫し
 て前年同月を下回って推移。11年度累計では、去勢は4.2%増、めすは1.3%減。


◇図3:牛肉の輸入量◇

10月−60,035トン(16.2%)

・冷蔵品は3.5%上回る。冷凍品は29.3%上回る。
・11年度累計では、冷蔵品は3.4%増、冷凍品は6.6%減、合計で2.0%減。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2601 バイト)


◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

10月の米国産−31,084トン(24.7%)

・冷蔵品は12.1%増。11年度累計では2.6%増。
・冷凍品は33.2%増。11年度累計では3.3%減。

   豪州産−25,428トン(3.4%)

・冷蔵品は2.7%減となり、11年度累計では4.4%増。
・冷凍品は14.5%増となったが、11年度累計では13.2%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

10月−91,311トン(5.3%)

・輸入品は、1.8%減となり、11年度累計では輸入量の減少から4.1%減。
・国産品は、21.4%増となり、11年度累計では4.9%増。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

10月−265g/人(2.3%)

・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、概ね前年同月を下回って推移、10
 月は2ヵ月連続で前年同月を上回る。

・11年度累計では、0.6%減。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

10月−98,581トン(5.3%)

・国産品は10年4月以降、概ね前年同月を上回って推移していたが、10月は17.0
 %減の14,718トン。

・輸入品は、83,863トン(10.5%)。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

10月−1,062円/kg(5.3%)

・長引く消費不振の影響等から10年1月以降前年同月を下回って推移ていたが、
 22カ月ぶりに上回る。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

10月のA5−2,402円/kg(0.4%)

・2カ月連続で前年同月を上回る。

   A3−1,519円/kg(▲3.6%)

・17カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移していたが22カ月ぶりに上回る。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

10月の乳去勢B2−622円/kg(6.5%)

・消費低迷の中、需要が他品目へ移行していること等から、9年9月以降前年同月
 を大幅に下回って推移してきたが、26カ月ぶりに上回る。

   F1 去勢B3−1,232円/kg(▲0.4%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、17カ月連続で前年同月を下回
 る。B2は、9年11月以降、23カ月ぶりに前年同月を上回った先月に引続き上回
 る。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

10月の米国産冷蔵リブアイロール1,874円/kg(▲2.4%)

・1月以降、10カ月連続で前年同月を下回る。

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−476円/kg(▲7.0%)

・8月は13カ月ぶりに前年同月を上回ったが、再び下回って推移。



肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

10月の頭数−21,190頭(3.0%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向で推移。
・11年度累計では、前年並み。

10月の価格−372千円(▲0.2%)

・10年9月以降前年同月を上回っていたが、14カ月ぶりに下回り0.2%減。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

10月の子牛価格−59千円(▲19.1%)

・取引頭数はかなりの減少だが、枝肉価格の大幅低下等から、9年10月以降、前
 年同月を下回って推移。10年4月に10万円を割り込み低下続く。

   ヌレ子価格−17千円(24.4%)

・子牛価格の低下等から、前年同月を大幅に下回って推移してきたが、5月以降
 は前年同月を上回る。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

10月の子牛価格−124千円(▲20.4%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低下基調で推移。10年4月に20万円を
 割り込み、低下続く。

   ヌレ子価格−53千円(▲3.3%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、ほぼ一貫して低下。11年2月以降4
 カ月連続で上昇したが、6月以降低下。


トピックス

卸売価格(東京・省令)の動向


◇図15:省令規格、市場別価格、対前年同月比◇

◇図16:去勢牛B−2、3の価格、対前年同月比◇

 10月の東京市場卸売価格・省令においては9年12月以来22カ月ぶりに前年同月
比でプラスに転じた(5.3%)。しかし、大阪市場においては引続き前年割れで
推移しており(▲5.8%)、10市場の計でもマイナス(▲1.2%)で推移している
(図15)。

 東京市場について、さらに品種別、等級別に見てみると、和牛去勢及びF1去
勢で、それぞれB−2規格の価格が対前年同月比で伸びている(図16)。10月は
低位等級で量販店の需要が強かったことが、その理由の一つとして考えられる。

 東京食肉市場(株)の11月の省令規格は、1,073円/kgとなっているが瑕疵を除
いているため、瑕疵を含めた「食肉流通統計」の価格では、前年値(1,041円/kg)
と同程度になるものと思われる。景気低迷等を要因とする需要の減退が払拭され
る状況はまだみられない。

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