鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

10月−104,189トン(▲1.1%)

・需要の低迷等の影響から、10年7月以降前年同月を下回って推移。 

ブロイラー用ひなえ付け羽数−56,635千羽(▲0.8%)

・年末の出荷に向け、前月に比べかなり増加したものの、前年同月をわずかに下
 回る。

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、11月▲1%、12
 月▲3%、12年1月▲3%(11月上旬聞き取り)。


◇図2:鶏肉の輸入量◇

10月ー48,175トン(11.5%)

・輸入価格の低下等から、引き続きかなり上回る。

・中国産は2カ月ぶりに前年同月を上回り16,719トン(12.0%)。うち冷蔵品は
 1,247トン(12.1%)と12カ月連続で上回る。

・米国産は2カ月ぶりに下回り9,432トン(▲1.6%)。

・タイ産は引き続き増加傾向で推移し、11,862トン(17.6%)。

・ブラジル産はレアル下落による影響から、9,938トン(24.3%)と引き続き大幅
 に増加。

鶏肉の調製品輸入量−9,684トン(5.3%)

・引き続き増加したものの、伸び率は減少。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

10月−151,019トン(▲0.1%)

・2カ月連続で増加してきたが、10月は前年同月並み。

・国産品は、10カ月連続で減少していたが、10月は102,407トン(0.2%)と前年
 同月並み。

・輸入品は、2カ月ぶりに下回り48,612トン(▲0.7%)。

・家計消費量は、10年12月以降概ね前年同月を上回って推移していたが、10月は
 305g/人(▲0.8%)と3カ月連続で下回る。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

10月−106,639トン(14.8%)

・国産品は、10年12月を底に増加し、11年5月以降2万トン台で推移。10月は22,
 281トン(12.2%)。

・輸入品は、輸入量の増加から、7カ月連続で前年同月を上回り、84,358トン(15.6%)。

・在庫全体では、11年5月以降、前年同月を上回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

10月−もも肉575円/kg(▲14.2%)

・需要の減少や前年同月が高水準だったこと等から前年同月を3カ月連続で下回る。

   むね肉218円/kg(▲24.8%)

・輸入量の増加等の影響を受け、5カ月連続で前年同月を下回る。

11月−もも肉609円/kg(▲9.8%)

・需要の減少等から8月以降前年同月を下回って推移。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

10月−中国産もも肉277円/kg(▲25.3%)

・輸入量の増加や円高から、5月以降、前年同月を下回って推移。	

米国産骨付きもも肉234円/kg(▲16.4%)

・輸入量全体の増加等から、5カ月連続で前年同月を下回る。


トピックス

平成10年ブロイラー等産出額引き続き減少


 農林水産省が公表した平成10年農業産出額によると鶏(鶏卵(正常卵、不正常
卵)、ブロイラー、採卵鶏)に係る産出額は6,580億円(▲11.6%)、うち鶏卵を
除いたブロイラー等は2,736億円(▲2.5%)で8年連続で減少した。これは、生産
量が種鶏の産卵率の低下等を背景に引き続き減少したこと等による(図7)。

◇図7:ブロイラー等の年間出荷羽数と年間産出額(指数)◇

 ブロイラー等の産出額は、ピーク時である昭和59年(4,527億円)の60%程度と 他の畜種に比べ減少が著しい。平成10年のブロイラー年間出荷羽数は571,658千羽 (▲3.0%)とピーク時の昭和62年(745,286千羽)の77%程度となっている。平成 10年については、産出額の減少を上回って、出荷羽数が減少したため、卸売価格 は比較的堅調に推移した。  11年前半は、引き続き、生産が減少したことから、卸売価格も前年同期を上回 って推移していたが、後半は円高や飼料価格の低下に伴う輸入国の生産増等から 輸入量が急増しているため、まず輸入肉と競合するむね肉から価格が低下した。 8月以降はもも肉も前年同月を下回って推移している。このため、11年の産出額は、 さらに減少することが予想される(図8)。

◇図8:鶏肉の生産量ともも肉、むね肉卸売価格の推移(対前年同月増減率)◇


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