鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

12月−113,564トン(▲2.8%)

・需要の低迷等から、引き続き減少傾向。 

ブロイラー用ひなえ付け羽数−52,019千羽(▲2.3%)

・4カ月連続で前年同月を下回る。11年度累計では459,214千羽(▲0.8%)

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、12年1月▲2%、
 2月3%、3月▲2%(1月上旬聞き取り)。


◇図2:鶏肉の輸入量◇

11年度(4〜11月)−377,878トン(10.2%)

・輸入価格の低下等から、前年同期をかなり上回る。

・中国産は145,021トン(1.1%)。うち冷蔵品は、10,616トン(20.5%)と大幅
 に増加。

・米国産は米国内生産の増加等から72,866トン(5.4%)。

・タイ産は引き続き増加傾向で推移しており、88,413トン(9.4%)。

・ブラジル産は、通貨レアルの切り下げ等から69,396トン(48.7%)と大幅に増
 加。

鶏肉の調製品輸入量−4〜11月 79,610トン(22.5%)

・中国産、米国産の増加から大幅に上回る。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

11年度(4〜11月)−1,150,715トン(0.1%)

・年度前半は不調だったものの、後半は輸入量が増加したこと等から、前年同期
 並み。

・国産品は、776,570トン(▲3.6%)と生産量の減少を上回って減少。

・輸入品は、輸入量の増加等から374,145トン(9.0%)とかなり増加。

・家計消費量は、12月は388g/人(▲0.8%)。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

12月−95,167トン(18.4%)

・国産品は、10年12月を底に増加し、11年5月以降2万トン台で推移。12月は前月
 に比べ約5千トン減少したものの21,962トン(66.6%)。

・輸入品は、引き続き輸入量が増加しているとみられることから、73,205トン
 (8.9%)とかなり増加。

・在庫全体では、11年5月以降、前年同月を上回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

12月−もも肉646円/kg(▲6.6%)

・需要の低迷等から前年同月を5カ月連続で下回る。

   むね肉211円/kg(▲29.2%)

・輸入量の増加等の影響を受け、7カ月連続で前年同月を下回る。

12年1月−もも肉652円/kg(▲5.8%)

・前月に比べわずかに値を上げたものの、引き続き前年同月を下回って推移。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

12月−中国産もも肉266円/kg(▲26.5%)

・輸入価格の低下等から、5月以降、前年同月を下回って推移。	  

   米国産骨付きもも肉213円/kg(▲24.7%)

・輸入量全体の増加等から、6月以降、前年同月を下回って推移。


トピックス

鶏肉の供給純食料、2年連続で低下


◇図7:鶏肉の供給量と自給率の推移◇

◇図8:国民1人・1日当たり供給たんぱく質量◇

 平成11年12月に公表された「平成10年度食料需給表(速報)」(農林水産大臣
官房調査課)によると、1人・1年当たりの鶏肉の供給純食料は9.9kg(▲2.0%)
となった。肉類全体では、牛肉、豚肉の増加から28.0kgと0.7%の増。しかし、
鶏肉は2年連続の減少となった。また、自給率は前年度より1ポイント減少し67%
(▲1.5%)となった(図7)。

 1人・1日当たりの供給たんぱく質の合計については、85.9g(▲1.6%)となっ
ており、昭和40年度に比べ、34年間で10.9g、14.5%の伸びとなっている。その
うち肉類は、13.8g(0.0%)と同年度に比べ8.9g、181.6%も増加。穀類からのた
んぱく質摂取の減少と入れ替わる形で牛乳、乳製品とともに増加してきた。特に
鶏肉は同年度に比べ4.3g、430.0%も増加しており、肉類の中で最も伸び率が大
きい。

 今年度の鶏肉生産量は引き続き減少傾向にあることから、自給率はさらに減少
することが予想される。供給純食料等については、輸入量の増加等から推定出回
り量がほぼ前年度並みで推移していることから、ほぼ前年度並みの水準になるも
のと思われる。

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