牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

1月−26,768トン(▲3.5%)

・10年度、11年度とほぼ前年を上回って推移してきたが、12年4月以降は10カ月
 連続で前年同月を下回る。
・12年度累計では3.4%減。
・枝肉重量は、前年同月をわずかに上回る。


◇図2:牛のと畜頭数◇

1月の和牛−40,095頭(▲1.8%)
   乳牛−52,001頭(▲5.0%)

・和牛のうち、去勢は引き続き減少傾向で推移。めすは11年度はわずかに増加し
 たが、12年度は累計で2.2%減。合計では12年度累計で2.8%減。

・乳牛のうち、去勢は増加傾向で推移してきたが、12年4月以降、10カ月連続で
 前年同月を下回る。めすは11年度は増加傾向で推移したが、12年度は増減を繰
 り返し、累計で0.2%増。合計では12年度累計で2.5%減。


◇図3:牛肉の輸入量◇

1月−48,120トン(▲6.2%)

・冷蔵品は2.9%上回る。冷凍品は12.1%下回る。
・12年度累計では5.8%増。うち冷蔵品は7.1%増、冷凍品は4.7%増。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2645 バイト)


◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

1月の米国産−24,040トン(▲4.1%)

・冷蔵品は4.1%増、冷凍品は8.6%減。

   豪州産−21,128トン(▲7.9%)

・冷蔵品は2.1%増、冷凍品は16.9%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

1月−81,329トン(▲0.1%)

・国産品は、22.7%減。12年度累計では4.0%減。
・輸入品は、17.4%増。12年度累計では7.0%増。
・合計では、12年度累計で3.1%増。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

1月−245g/人(2.2%)

・9年12月以降、消費支出が低迷する中で、おおむね前年同月を下回って推移。
 1月は2.2%増。
・12年度累計では1.2%減。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

1月−104,123トン(4.5%)

・17カ月連続で前年同月を上回る。
・国産品は3カ月ぶりに前年同月を上回り15,087トン(16.0%)。
・輸入品は前月よりかなり在庫を減らしたものの16カ月連続で上回り89,036トン
 (2.7%)。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京、省令)◇

1月−1,168/kg(5.0%)

・長引く消費不振の影響等から10年1月以降は前年同月を下回って推移していた
 が、11年10月に22カ月ぶりに上回り、以降上回って推移。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

1月のA5−2,381円/kg(▲0.4%)

・10年10月以降おおむね弱保合いで推移。

   A3−1,518円/kg(0.1%)

・10年6月以降おおむね前年同月を下回って推移してきたが1月は3カ月連続で上
 回る。A2は、11年10月以降おおむね上回って推移しており、1月は5.8%上回る。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

1月の乳去勢B2−855円/kg(19.7%)

・11年10月に26カ月ぶりに前年同月を上回り、以降上回って推移。	

  F1 去勢B3−1,278円/kg(3.6%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、おおむね前年同月を下回って
 推移してきたが、12年1月以降は増減を繰り返し、1月は3.6%上回る。B2は11
 年9月以降上回って推移。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

1月の米国産冷蔵リブアイロール1,941円/kg(11.1%)

・12年7月以降は下回っていたが、2カ月連続で上回る。

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−515円/kg(10.0%)

・ほぼ一貫して下回っていたが、14カ月ぶりに上回る。


肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

1月の頭数−34,537頭(5.3%)

・母牛頭数の減少等から、減少傾向で推移してきた。12年4月は口蹄疫による移
 動制限等から大幅に減少したが、5月以降はほぼ上回って推移しており、累計
 では4.4%増。

1月の価格−398千円(▲0.7%)

・10年9月以降、おおむね前年を上回って推移。13年1月は9カ月ぶりに下回る。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

1月の子牛価格−108千円(55.2%)

・12年1月に28カ月ぶりに前年同月を上回り、以降13カ月連続で上回る。1月も引
 き続き大幅に上回る。

   ヌレ子価格−51千円(97.6%)

・22カ月連続で前年同月を上回る。引き続き前年同月を大幅に上回る。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

1月の子牛価格−210千円(46.8%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低下したが、11年10月以降は上昇し、
 12年3月に31カ月ぶりに前年同月を上回る。以降11カ月連続で上回る。

   ヌレ子価格−102千円(59.5%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、低水準で推移していたが、11年11
 月以降は前年同月を上回って推移している。


トピックス

12年の牛肉輸入量、前年を6.2%上回る72万トン


◇図15:国別・CF別の牛肉輸入量◇

◇図16:米国産冷蔵品牛肉の輸入量◇

 牛肉の輸入量(暦年ベース)は、平成3年4月に輸入が自由化されて以降毎年
2ケタ台の伸び率で増加してきたが、8年はBSEやO157の影響から減少した。そ
の後、毎年わずかに伸び続け、12年は前年をかなり上回る719,790トン(6.2%)
と初めて70万トン台に乗せて、引き続き過去最高を更新した(図15)。

 内訳を見ると、C(冷蔵品)は、米国産(9.5%)、豪州産(4.0%)ともに増
加し、F(冷凍品)も、米国産(4.2%)、豪州産(6.7%)ともに増加した。目
を引くのは米国産Cの9.5%の増加である。これを部位別に見ると「ばら」が
20.4%と大幅に伸びている(図16)。「ばら」Cは合計でも15.5%とかなり大き
く伸びており、焼肉用商材の需要が強かったことがうかがえる。

 次いで大きく増加したのは豪州産Fの6.7%。その内訳を見ると、豪州産Fの
約7割を占める部分肉「その他」が11.6%増加している。ハンバーガーに使用さ
れるハンバーガーパティ上級(牛肉100%)の12年のJAS格付数量が22.7%増え
ていることから、ハンバーガーパティ用商材の需要が強かったことがうかがえ
る。

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