◎地域便り


阿波尾鶏、全国に先駆けて特定JAS地鶏肉として販売へ

徳島県/澤 則之


 社団法人徳島県畜産会(会長 久保農夫也:徳島市)は、全国初の地鶏肉特定J
AS登録認定機関として平成13年3月9日付けで認定された。
 今後、畜産会は、徳島県内の地鶏に係る生産行程管理者からの認定申請書の提
出を受け、書類審査および実地検査を実施する。
 徳島県では、阿波尾鶏が既に「地鶏肉」特定JAS規格に合致した生産が行われ
ているが、今後、生産工程管理者としてオンダン農業協同組合と貞光食糧工業
(有)が認定申請を行う予定である。
 申請を受けて、徳島県畜産会では、JAS規格の基準に照らして判定し、適合し
ている場合は認定証を交付する。この4月には、「阿波尾鶏」は全国で初めて、
地鶏JASマークを貼付して、販売されることになる。
 JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律:昭和25年5月
11日、法律第175号)は、11年7月22日に改正され、農林水産大臣から認定を受
けた登録認定機関(第三者認証機関)が生産行程管理者(生産者や製造業者等)
を認定し、認定された生産行程管理者等が自ら格付けを行って、JASマークを貼
付する仕組みとなっている。しかし、これまで地鶏肉特定JAS登録認定機関と認
定された機関はなかった。

「地鶏肉」特定JAS規格とは
 農林水産省は、「地鶏肉」の販売表示があいまいなため、消費者が製品の価値
を正当に評価できるよう「地鶏」を定義づける「地鶏肉」特定JAS規格を制定し
た。

 主な内容としては、

  素びな
   在来種(明治時代までに国内で成立したまたは導入され定着した鶏)
   由来の血液百分率が50%以上のもので、出生の証明ができるもの。

  飼育期間
   80日以上飼育したもの。

  飼育方式
   28日齢から平飼いで飼育したもの。

  飼育密度
   28日齢から1平方メートル当たり10羽以下で飼育したもの。

 以上の基準で、国内で飼育した鶏の肉が「地鶏肉」と定義され、特定JAS規格
として平成12年6月10日から施行された。

◇地鶏肉特定JAS格付け方法◇
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