★ 事業団から


「加工原料乳生産者経営安定対策事業」の実施について

乳業部 補給金課




新しい加工原料乳価の形成と経営安定対策

 平成12年5月に加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(以下、「暫定措置法」
という。)の一部が改正され、13年4月からは当該改正に係る事項が実行に移さ
れた。改正の重要な柱の1つとして、農林水産大臣による加工原料乳の基準取引
価格、保証価格の設定および基準取引価格による取引の勧告制度が廃止された。
その結果、基準取引価格の設定とその勧告制度によって、需給動向のいかんにか
かわらず、事実上基準取引価格に収れんしていた加工原料乳にあっても、その価
格形成は、飲用向け等のその他の用途向け生乳の取引と同様、市場原理の原則に
従って、当事者(指定生乳生産者団体(後述)と乳業メーカー)間の交渉を通じ
て決定されることとなった。

 このことによって、加工原料乳の生産の面では、市場のメッセージをより有効
に生産現場に反映させることができるようになると期待されると同時に、加工原
料乳の価格が市場実勢を反映して形成されるようになることから、加工原料乳生
産者の経営の安定対策が一層重要となった。このため、加工原料乳の安定供給の
根元たる生産者の経営安定措置として、加工原料乳価格が低落した場合に、生産
者の積立金により補てんする仕組みが暫定措置法の改正の際に盛り込まれた。
また、飲用向け乳価に比べて加工原料乳価が低いという取引実態は引き続き存在
するという状況にかんがみ、周知のとおり、加工原料乳生産者補給金(以下「生
産者補給金」という。)を交付する制度は維持(不足払方式から単価方式に改め
られた。)されるので、農畜産業振興事業団は、引き続き、その原資となる加工
原料乳生産者補給交付金を指定生乳生産者団体(暫定措置法第5条に規定する団
体。以下「指定団体」という。)に交付する。なお、改正後の暫定措置法におい
ては、生産者に対しては、新たに上記の積立金の積立に係る契約(「加工原料乳
生産者経営安定対策事業生産者積立金契約」 以下「生産者積立金契約」という。)
を結ぶことが、生産者補給金の受給の要件とされる(暫定措置法第5条)。


農畜産業振興事業団の指定助成対象事業として実施

 こうした暫定措置法改正の流れの中で、加工原料乳に係る生産者補給金制度と
不可分な仕組みとなった前述の積立金による価格低落に対する補てん制度が、農
畜産業振興事業団の指定助成対象事業として実施されることになった。13年3月
23日付け農林水産省生産局長通知により、当該事業の業務取扱いに関する例を示
した「加工原料乳生産者経営安定対策事業業務方法書例」が制定され、3月30日
には、同生産局長通知によりこの補てん制度の基本規則たる「加工原料乳生産者
経営安定対策事業実施要領(以下「実施要領」という。)」が制定(13年4月1日
から実施)されました。事業の概要は次のとおりとなっております。


1 事業名称、事業実施期間

 名  称:「加工原料乳生産者経営安定対策事業(以下「経営安定対策事業」
      という。)」

 実施期間:平成13年度から15年度。

2 指定助成対象事業による助成

 農畜産業振興事業団の「加工原料乳生産者経営安定対策事業助成実施要綱」に
よる。

3 事業の趣旨(骨子)

 急激な生乳需給の緩和等により加工原料乳の価格に大幅な変動を生じる恐れが
あり、新たな加工原料乳生産者補給金制度を補完するため、加工原料乳の価格が
低落したときに補てん金を交付する等の事業に対し農畜産業振興事業団が助成し、
わが国酪農経営の安定に資する。

4 事業実施主体

 社団法人 中央酪農会議(以下「中央酪農会議」という。)

5 事業の内容等

(1)加工原料乳生産者経営安定対策

 ア 指定団体による加工原料乳の価格低落に対する補てん金の交付

  @「平均取引価格」が「補てん基準価格」を下回った場合に補てん金を交付
  A @の補てん金交付等の原資としての「加工原料乳生産者積立金」
  (以下「生産者積立金」という。)を造成

(参考)

 「平均取引価格」 ・・・農林水産省生産局長(以下「生産局長」という。)が
           当該年度の加工原料乳の販売価格の平均額を基準として
           別に定める加工原料乳の平均取引価格

 「補てん基準価格」・・・生産局長が、当該年度の前3年間の加工原料乳の販売価
           格の平均額を基準として別に定める補てん基準価格(な
           お、13年度の補てん基準価格は、12年度の基準取引価格
           とする。)

 イ 中央酪農会議が、生産者積立金を造成するのに要する経費についての助成

(2)経営安定対策の推進

 ア 中央酪農会議による加工原料乳生産者経営安定対策の円滑な推進を図るた
  めの事業、普及・啓発活動及び補てん金の交付業務に係る事務処理プログラ
  ムの作成・提供等

 イ 中央酪農会議による指定団体が加工原料乳生産者経営安定対策の円滑な推
  進を図るためのブロック会議の開催等の事業を行うのに要する経費についての
  助成

(3)全国基金の造成

 ア)中央酪農会議は、事業団からの助成をもって全国基金を造成する。

 イ)中央酪農会議は、全国基金をもって、(1)の生産者積立金の造成に要す
  る経費についての助成および(2)の事業の実施に要する経費について支弁。

(4)補助率
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補てん基準価格と平均取引価格との差額の8割を補てん

1 事業の要件等

(1)補てん金の交付対象者

 生産者積立金契約を締結した者であって、指定団体が(2)の生産者積立金の
納付を確認した者

(2)補てん金の交付対象となる加工原料乳の数量

 暫定措置法第11条第1項に規定する指定団体ごとに算出される数量(いわゆる
「限度数量」)の範囲内で、都道府県知事または農林水産大臣が加工原料乳と認
定した数量のうち、指定団体が生産者積立金契約者が生産したものとして算出し、
または認定する数量(以下「認定数量」という。)

(3)生産者拠出金の納付

 指定団体は、実施要領に定める算式による額を基準としてあらかじめ生産局長
の承認を受けた生産者拠出金の単価に、認定数量を乗じて得た額の生産者拠出金
を、その定めるところの期日までに生産者積立金契約者に納付させる。

(4)補てん金の交付

 @ 補てん金の単価:(補てん基準価格 − 平均取引価格)× 8/10 
           ・・・補てん率8割
 A 補てん金交付額: @の単価 × 交付対象者毎の認定数量

2 予算等

(1)13年度概算額

   2,824百万円

(2)参  考

 ア 生産者積立金(生産者拠出金)の単価:加工原料乳1kg当たり 0.40円
 イ 国(事業団)の同上に対する助成単価:加工原料乳1kg当たり 1.20円

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