◎地域便り


東京都 ●「お肉の情報館」がオープン

東京都/企画情報部


 平成14年12月24日、東京都は中央卸売市場食肉市場内に「お肉の情報館」
(以下情報館という。)をオープンさせた。食肉市場に併設された一般向けの
施設は全国でも珍しい。この情報館は東京食肉市場・芝浦と場の業務、役割等
について都民に正しく理解していただき、親しまれる開かれた市場としての活
性化を図ることを目的に設置された。情報館では、来場者ごとに東京都職員が
案内してくれるということである。

 館内には、@芝浦と場・東京食肉市場の歩み、A生産(飼育から生産まで)、
Bと畜解体作業の流れ、C市場取引の流れ、D食肉の歴史と人権、E肉部位、
枝肉の格付け、F革ができるまで、G食肉の衛生検査の8つのコーナーを、一
般向けにパネルを使用して解説しており、かつて、と畜解体作業に使われてい
た実物のハンマーやナイフ等の道具類も展示されている。

 東京都中央卸売市場では、食卓にのぼるお肉がどのようにしてできあがるの
かという一連の流れを理解してもらうことで、ここで働く人々への不合理な差
別意識を解消してもらうことも情報館設立の大きな目的の1つであると語る。

 情報館開設については東京都が中心となって、市場を運営している東京食肉
市場株式会社を始めとした関係11団体の委員で構成するPR施設懇談会を設置し、
その中で展示内容、展示方法、レイアウトなどが決定された。

 今後の展望としては、準備中のAVルームの活用をはじめ、15年にはほぼ現物
大の牛・豚の枝肉のレプリカを展示する予定。一昔前までは、時々お肉屋さん
の奥に吊ってある牛や豚の枝肉を見ることができたが、今はそんな風景を見る
ことはほとんどない。子供たちはお肉と言えば、パックに入っているものしか
わからない。このような理由を背景に、情報館の一層の充実を図ろうとしてい
る。

 食肉は食品として身近にあるもの、東京食肉市場や芝浦と畜場は新鮮で安全
な食肉を安定的に供給し、都民の皆さんの食生活を豊かにするという大切な役
割を担っている。
【パネルを使用して詳しく解説】

    
【と畜場で使用される
道具類も展示】

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