◎地域便り


群馬県 ●ヤギの新しい活用法

群馬県/宮崎 美伯


 私は自宅でヤギを2頭飼っています。1頭はオスで名前はピッピ、体重は25キ
ログラムです。もう1頭はメスでポッポ、30キログラムです。

 ヤギはとても環境にやさしい動物です。約1年間ヤギを飼育して改めて気が付
いたことがあったので、その概要を次に記します。

 第1にヤギは植物であれば何でも食べてくれます。例えば3月頃から庭に雑草
が生えてきますよね。そこにヤギを放すと、柔らかい芽のところから次々と食べ
てくれて、草むしりの作業が軽減できます。また草刈機を使う必要がなくなりガ
ソリン代もかかりません。しかし11月頃からは庭の緑が少なくなってきます。そ
の頃からは野菜くずや果物の皮などを喜んで食べてくれます。従ってわが家では、
冬の間は生ゴミの排出量は夏に比べ半減します。

 この間気が付いたのですが、庭木を剪定した後に放っておいたら、ヤギがきれ
いに葉っぱを片付けてくれたことがありました。たい肥になりにくい赤松やイチ
ョウもどんどん食べてくれるので大助かりです。おまけに時々ふんをしてくれる
ので肥料も節約できます。

 最近では維持管理のかからない公園作りが流行っていますが、ヤギを数頭飼う
ことによりいつもきれいな公園が安価で維持できます。

 次にヤギは病気になりにくく、誰でも簡単に飼うことができます。首輪をして
犬のように散歩もできますし、名前を呼ぶと遠くにいても走って戻ってきます。
冬から春になると冬毛が抜けてくるので、軽くブラッシングをしてやればきれい
な被毛になります。

 最後に、ヤギが妊娠してコドモを産めばヤギ乳を搾ることができます。最近の
ヤギは改良が進んでいるので1日一升瓶に1本くらいは出ます。ヤギの乳は若干
癖がありますが、栄養価が高く、良質のチーズができます。そうです、アルプス
の少女ハイジに出てくるチーズです。

 しかしヤギにも困った点があります。1つは草を食べればすぐに出てくるふん、
コロコロしていて臭いもないので特に気になりませんが、アスファルトの上を散
歩する場合は、短パンをはかせることによりふんの散布を防ぐことができます。

 またヤギは頭で突いてくることがあります。小さい子供がしっぽをひっぱった
りすると、怒って突いてくることがあります。しかし子ヤギの時からやさしく接
していれば、このような行為は絶対しませんが…。

 以上のように、ヤギは犬と同じように人間と一緒に生活ができます。

 土地に余裕のある方はぜひともヤギを飼ってみることをお勧めします。ホント
かわいいですよ。
【庭木の剪定枝も
 大好物】

    
【雪の中の散歩】

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