◎地域便り


新潟県 ●国産牛肉と野菜のハ−モニ−「にいがた十三汁」を召し上がれ

新潟県/渡部 映子


 牛肉の消費拡大を目的に、新潟県食肉事業協同組合連合会が新潟県調理師技能
協会の協力を得て、「国産牛肉と県産野菜を材料に地産地消鍋を!」をキャッチ
フレーズに昨年末、新しい鍋料理「にいがた十三汁 」を考案した。

 この鍋は、安全・安心でおいしい国産牛肉を中心に、コシヒカリを小さく半つ
ぶしに握った「こしのまゆ玉」とダイコンやゴボウなど県産の野菜を合わせて13
種類の素材を用い、「富」につながる縁起の良さから名付けられた醤油味の鍋で
あり、作り方はいたって簡単である。家庭で気軽につくることができ、彩りあざ
やかで、栄養満点なおいしい鍋が特徴である。

 早速、この鍋の良さを広くPRしようと、新潟県食肉事業協同組合連合会は2
月8〜9日に開催された「にいがた冬・食の陣」で3,000食、2月15〜16日開催
の「長岡雪しか祭り」で2,000食、合わせて5,000食のにいがた十三汁を無料で
振る舞った。

 「にいがた冬・食の陣」では、にいがた十三汁をぜひ食べてみたいと、開始前
に500人近い行列ができ、1回で750食用意された鍋が1時間足らずで品切れに
なるほどの大盛況であった。当日試食した人からは、「こくがあってとてもおい
しい。栄養バランスが良く、簡単にできそうなので、今度ぜひ家でも作ってみた
い。」という声が多く寄せられた。

 また、併せて、「月刊にいがたタウン情報」に、「家庭で簡単にできるにいが
た十三汁レシピ」と、にいがた十三汁をメニューとして取り入れた新潟市および
長岡市の飲食店を掲載し、広くPRに努めた。その結果、現在、この「十三汁」
をメニューに取り入れる店が出始めている。

 新潟県は昔から、「肉といえば豚肉」というほど、牛肉より豚肉に親しんでき
た県民であり、総務省全国主要都市家計調査ランキング(1999-2001)によれば、
新潟市民の年間食肉購入量は、豚肉は全国6位にあるものの、牛肉は42位と大
きく差が開いている。

 このように、残念ながら牛肉の食文化については発展途上段階にある当県にお
いて、「にいがた十三汁」が牛肉の新しい食文化開花のきっかけとなり、今後の
牛肉の消費拡大につながっていくことを大いに期待している。
【にいがた十三汁】

    
【「にいがた冬・
   食の陣」での様子】
   
【牛肉入りの
 「にいがた十三汁」
 で体も暖か】

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