4月の需給概要

国内の主要畜産物の短期需要動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。
・牛肉および豚肉の数量は部分肉ベースです。

  • ◇牛 肉 生産量、前年同月を4カ月連続で下回る
    4月の生産量は、30,148トン(部分肉ベース)(▲7.3%)と17年1月以降4カ月連続で前年同月を下回った。
    これは、米国BSE発生に伴う米国産牛肉の輸入一時停止措置により品薄状態が続き、国内産の相場が上がり、早出し傾向が続いていたが、17年1月以降出荷が減少したことによるものと思われる。
  • ◇豚 肉 豚肉生産量 前年同月を5カ月連続下回る
    4月の豚肉生産量は、72,811トン(部分肉ベース)(▲4.4%)と16年12月以降5カ月連続で前年同月を下回った。
    農林水産省食肉鶏卵課が毎月公表している肉豚生産出荷予測によると、17年度前半の出荷予測は、4〜6月が前年同期比97%、7〜9月から同99%、となっており、秋口までの間出荷頭数の増加は見込まれていない。
  • ◇鶏 肉 ブロイラー用ひなえ付け羽数4カ月連続で前年同月を上回る
    4月の鶏肉生産量は、100,202トン(骨付肉ベース)となり前年同月を1.2%上回った。一方、今後の鶏肉生産見込みの指標となるブロイラー用ひなえ付け羽数は17年1月以降4カ月連続で前年同月を上回って推移していることから、鳥インフルエンザ禍が終えんし、生産者の鶏肉生産意欲高まっていることを伺わせる。
  • ◇牛乳・乳製品 脱脂粉乳の推定期末在庫量、前年同月を5カ月連続で下回る
    4月の脱脂粉乳の推定期末在庫量は、88.6千トン(▲6.0%)となり、前年同月をかなりの程度下回った。
    生産量は17.1千トン(2.5%)となり、3カ月連続で前年同月を上回っているが、推定出回り量が16.4千トン(5.3%)となり、6カ月連続で前年同月を上回っていることから、推定期末在庫量は、 5カ月連続で前年同月を下回り、前月と比較しても微増にとどまっている。
  • ◇鶏 卵 16年度第4四半期の生産量は、前年同期をわずかに下回る
    17年1〜3月の鶏卵生産量は、603,667トンとなり前年同期をわずかに下回った。
    これにより、16年度は各月とも前年同月の生産量を下回る結果となった。
    生産量が減少したことにより、鶏卵の卸売価格(東京・M)は年度を通して高水準で推移し、17年度に入っても引き続き200円台を大きく上回っている。
  • ◇飼 料 16年度の配合飼料生産量、前年度を下回る
    農林水産省の「流通飼料価格等実態調査」によると、16年度の配合飼料生産量は、23,370千トン(▲2.5%)となり、平成13年度以降ほぼ前年度と同水準で推移していたものの、16年度は前年度を下回る結果となった。
    畜種別にみると、乳牛用3,260千トン(▲0.8%)、肉牛用は4,042千トン(▲0.1%)とほぼ前年度と同水準であったが、養鶏用は10,067千トン(▲4.0%)、養豚用は5,919千トン(▲2.3%)と前年度を下回った。

    注:( )内は対前年増減率

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