★ 農林水産省から


米国及びカナダから日本向けに輸出される
牛肉等の輸入停止措置の解除について

消費・安全局 動物衛生課


  1. 米国及びカナダから日本向けに輸出される牛肉等については、BSE感染牛の確認を受け輸入を停止していましたが、12月8日の食品安全委員会からの答申を踏まえ、輸入条件について両国と協議の結果、本日の農林水産省BSE対策本部でこの条件について合意することとし、輸入再開を決定しました。

     併せて、厚生労働省と連名で米国及びカナダに輸入の再開を通知し、以下の事項について要請を行うとともに、関係団体あてに輸出プログラムの遵守について通知しました。

    (1)せき髄除去の監視の強化を図ることが必要であること。

    (2)米国及びカナダにおけるBSEの汚染状況を正確に把握し、適切な管理対応を行うため、十分なサーベイランスの継続が必要であること。

    (3)米国及びカナダにおけるBSEの増幅を止めるためには、SRM(特定危険部位)の利用の禁止が必須であり、牛飼料への禁止のみならず、交差汚染の可能性のある他の動物の飼料への利用も禁止する必要があること。

     なお、ビーフ・ジャーキー等の加工牛肉等については、引き続き、輸入停止となり、旅行者の皆様が持ち帰る携帯品についても輸入できないことに御注意下さい。

     今般の輸入再開に当たり、米国及びカナダにおける輸出プログラムの遵守状況等の確認のため、12月13日から12月24日まで(カナダに関しては23日まで)担当者を両国に派遣することとしましたので併せてお知らせします。

  2. 動物検疫所では、米国及びカナダから日本向けに輸出される牛肉等については、全ロットについて検査を行うこととします。

  3. また、日本産牛肉の米国及びカナダ向けの輸出も再開されることとなりましたのでお知らせします(米国:現地時間12月12日、カナダ:現地時間12月9日)。

 

(参考資料)

米国産牛肉等の輸入再開に当たって

平成17 年12月12日
厚 生 労 働 省
農 林 水 産 省


 厚生労働省及び農林水産省は、去る8日の食品安全委員会の答申を踏まえ、米国産牛肉の輸入再開について米国政府と協議してまいりましたが、本日、その輸入条件について米国政府と合意しました。厚生労働省及び農林水産省は、これを踏まえ、下記のとおり必要な措置を講じ、国民の皆様の食の安全・安心の確保に万全を期してまいります。

 また、カナダ産牛肉についても、その輸入条件について、本日、カナダ政府と合意しましたので、米国産牛肉と同様の措置を講じてまいります。

  1. 米国産牛肉等の輸入条件の遵守について

    (1)米国産牛肉及びカナダ産牛肉(内臓を含む。以下「米国産牛肉等」という。)
    については、食品安全委員会の答申において、
     (1)全月齢からの脳、脊髄等の特定危険部位(SRM)の除去
     (2)20ヶ月齢以下と証明される牛由来の牛肉
    等の輸入条件が遵守されれば、国産牛肉とのBSEリスクの差は非常に小さいとされました。厚生労働省と農林水産省は米・カナダ両国内における輸入条件の確実な実施を担保してまいります。

    (2)輸入条件は米国政府等が責任を持って遵守することとなっていますが、厚生労働省と農林水産省としても、このことを確保するため、速やかに担当官を米国及びカナダに派遣して査察を行い、直接確認いたします。

     査察では農場での飼養管理やと畜場の処理工程をチェックします。できるだけ早期に全ての対日輸出施設を対象に査察を行い、順次、その結果を情報提供いたします。

    (3)また、米国等の飼料規制の遵守状況等について情報収集を行い、不適切な事例があった場合は米国政府等に改善を要求します。

     さらに、米国産牛肉等の到着時に、厚生労働省検疫所及び農林水産省動物検疫所が輸入牛肉の全ロットを検査する等、水際の輸入検査を徹底します。

  2. 国民の皆様への情報提供について

    (1)輸入再開については、科学に基づく安全性確保を原則とするとともに、国民の皆様の理解と信頼を得るよう対処することが重要と考えております。このため、国民の皆様への的確な情報提供を実施してまいります。

    (2)厚生労働省と農林水産省は、先般、食品安全委員会が実施した意見交換会に積極的に参加し、リスク管理措置の考え方等について説明を行いました。加えて、15日より全国で9ヶ所で説明会を開催し、具体的な輸入条件やその担保措置等について積極的に情報を提供してまいります。両省で行う査察の結果についても、随時、情報を提供いたします。

  3. 原産地表示の推進について

     消費者の選択に資する観点から、適切な表示が確保されることは極めて重要です。

     既に原産地表示が義務付けられている生鮮の輸入牛肉については、今後とも適切な表示に向けて監視指導を徹底してまいります。牛肉加工品についても、既に平成16年9月より、加工度の低い「味付けカルビ」、「合挽き肉」等が原産地表示の対象となっており、平成18年10月からこの表示は義務化されます。

     また、外食における原産地表示については、本年7月に策定されたガイドラインにより、業界の自主的な取組を促進してまいります。

     今後とも、こうした取組により、加工品や外食の原産地表示を推進してまいります。

 


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