★ 機構から


平成18年度
消費者と生産者との現地意見交換会
東京の銘柄豚「TOKYO X」造成の地 青梅畜産センターにて開催

総括調整役 菊地 弘美


 当機構は、平成18年7月7日(金)、東京の銘柄豚─TOKYO X(トウキョウ エックス)─が系統造成された、青梅畜産センター(旧東京都畜産試験場)において、消費者代表、TOKYO Xの生産者、東京都の関係機関の方々に出席いただき、当機構からは役職員が出席し、消費者と生産者との現地意見交換会を開催した。

 意見交換会は、(1)初めに、青梅畜産センター長の河野さんから「TOKYO Xとは何か」(紹介)、(2)次に、生産組合組合長の榎戸さん、副組合長の中村さん、役員の澤井さんからの「私たちが作っています」(発言)の後、(3)「知りたいこと、伝えたいこと、話し合いたいこと」(意見交換)という次第で行われた。その概要を紹介する。


TOKYO X とは

1 TOKYO Xは、より良い味の豚肉にするため、「脂肪の質の良い」北京黒豚、「なめらかな肉質の」バークシャー、「脂肪交雑(サシ)が入る」デュロックという3品種の長所を取り込んで系統造成(品種改良)された豚である。系統造成は旧東京都畜産試験場で行われ、平成9年に完成し、日本種豚登録協会から新しい品種として認定された。


草の上で遊ぶTOKYO Xの子豚(生産組合HPより)


2 TOKYO Xの生産者は、現在、都内14名、都外11名の計25名となっている。生産組合を組織して、飼育方法、給与飼料、枝肉販売事業者などを指定している。なお、給与飼料には、非遺伝子組み換えの原料を使用している。また、一頭ごとに耳標を装着し、これによりトレーサビリティが可能となっている。

3 出荷頭数は、平成17年度では6,999頭であった。平成22年度までに2万頭を目標としている。新規生産者の開拓、飼養技術の向上、ブランド力のアップに努力中とのことである。


私たちが作っています


TOKYO X生産者の皆さん

[組合長:榎戸さん(国分寺市、野菜栽培と養豚)]

 特徴のある豚を飼育しようと考えていたとき、TOKYO Xが開発された。優れた品種なので、こだわりをもって生産していきたい。

[副組合長:中村さん(町田市、TOKYO Xと白豚を飼養)]

 生産現場では、白豚に比べTOKYO Xは出荷月齢や産子数などの面で苦労が多いが、「おいしかった」と言われることを目指して、今後とも頑張りたい。

[役員:澤井さん(八王子市、TOKYO Xの飼養と野菜・米栽培)]

 経済性、生産性において、TOKYO Xの飼育は難しいが、このTOKYO Xにあえてこだわり、TOKYO Xだけの飼養で頑張っていきたい。


知りたいこと、伝えたいこと、話し合いたいこと

[消費者]なぜ“TOKYO X”という名前になったのか。

[生産者]まず第一にインパクトを考えた。また、未知数の可能性を秘めていること、3品種をクロス(X)させたという意味もある。日本種豚登録協会で認定を受けている。

[消費者]一般の豚よりも高く販売されており、ある程度は採算がとれると思われるが、生産者が増えない理由は何か。

[生産者]TOKYO Xは、販売価格は高いが、経済性、生産性が低く、コストがかさむことがある。また、国産の白豚の価格が上昇し、飼養が難しいTOKYO Xよりも普通の豚を飼ったほうが効率的であると考える生産者もいるため。しかし、優れた品種であることから、こだわりの生産を強調し、生産者を増やしていきたい。

[消費者]病気が多いということだが、薬品の使用頻度が高くなってしまうのではないか?その対策は何か。

[生産者]薬に頼らない、ストレスを与えない管理方法で対処している。例えば、一頭当たりの飼養面積を広くする、温度、湿度、換気には細心の注意を払うなど。基本に忠実に飼養し、きめ細かな管理を行うことにより、病気を減らす工夫をしている。

[消費者]遺伝子組み換えでない飼料を使用している理由は。

[生産者]「安全・安心」という消費者ニーズに積極的に対応し、また、TOKYO Xの特徴とするためである。

[消費者]飼料の履歴はどのように確認しているのか。

[生産者]生産履歴等は、耳標の装着により管理している。生産者は、毎月、青梅畜産センターに、飼料、投与した薬などを報告し、センターはその報告に基づき記録し、管理している。

[消費者]飼料への遺伝子組み換えの混入割合はどのくらいか。

[生産者]飼料工場を実際に見て、どのような方法で遺伝子組み換えとの分別を行っているかなどを確認の上、製造を委託している。100%とは言えないが、ほかの飼料の製造からTOKYO Xの飼料の製造への切り替えの際には、空運転を行うことよって混ざらないように対処している。

 全体で約2時間、双方向で活発な情報、意見交換の後、各消費者代表の方々から生産者の方々に激励の言葉が送られて、閉会した。


青梅畜産センターにて


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