需給動向 国内

◆鶏 肉◆

鶏肉輸入が8カ月ぶりに減少


◇絵でみる需給動向◇


 財務省「貿易統計」によると、平成21年1月の鶏肉輸入量は、前月より減少し、8カ月ぶりに前年同月を下回る3万1千トン(前年同月比6.7%減)となった。

 21年1月の輸入品の推定期末在庫量(当機構調べ)は、13万8千トン(同37.4%増)と前年同月を大幅に上回ったものの、前月より約4千トン減少した。また、輸入品の推定出回り量は前月より約3千トン増加し、3万5千トン(同22.6%増)となった(図3)。輸入の9割以上を占めるブラジル産鶏肉の卸売価格の下落が大きく影響したと見られる(図4)。

 これに対し、国産品の21年1月の推定出回り量は10万7千トン(同2.8%減)と、輸入品の出回り量増加の影響を受けて、推定在庫量は前月より約2千トン多い3万6千トン(同69.6%増)という結果となった。

 通常であればテーブルミートは国産品、加工仕向用は輸入品と大別されるところであるが、国内に大量の輸入鶏肉の在庫を抱える中、景気低迷を受けて、食肉の中でも最も安価な輸入鶏肉が量販店の特売商品として店頭に並ぶこともしばしばである。

 輸入品在庫の積み増しが国産鶏肉の需要にも少なからず影響を与えることから、今後の在庫処分の動向が注目される。

図3 鶏肉の輸入量と在庫量及び輸入価格の推移
図4 鶏肉卸売価格の国産と輸入の比較

 


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