需給動向 海外

◆豪 州◆

2009/10年度の牛肉輸出、米国向けは増加、日韓向けは減少の見込み


◇絵でみる需給動向◇


2009/10年度の牛と畜頭数は、0.2%増とわずかな増加にとどまる見込み

 豪州農業資源経済局(ABARE)は6月、四半期ごとに行っている農産物需給見通しを発表した。これによると、2008/09年度(7月〜6月)の牛と畜頭数は、前年度比0.4%減の876万頭と見込まれている。このうち、7月〜4月の10カ月間における雌牛のと畜頭数を地域別に見ると、ビクトリア(VIC)州が前年同期比19%増、ニューサウスウェールズ(NSW)州が同9%増となった。この要因の一つとして、これらの地域の酪農地帯において、生産者乳価の下落、乾燥気候、かんがい用水の不足により、搾乳用の雌牛のとう汰が進んだことが挙げられる。一方、クイーンズランド(QLD)州は、天候の回復により牛群の再構築が始まったことから、同6%減となった。しかし、同州北西部では、2009年2月からの洪水による影響でこの再構築に遅れも出ている。2009/10年度の牛と畜頭数についてABAREは、牛群の再構築の進展を背景に前年度比0.2%増の878万頭にとどまると予測している。また、牛肉生産量は、1頭当たりの枝肉重量が前年度と大きく変わらないことから、同0.5%増の217万5千トンと見込まれている。

2009/10年度の牛肉輸出量は、前年度比2.1%減の94万トンの見込み

 2009/10年度の牛肉輸出量(子牛肉を含む。船積重量ベース。)は、米国産牛肉との競合により日本や韓国向け輸出が減少し、前年度比2.1%減の94万トンと予測されている。また、新興市場のロシア向けも、景気減速に伴う牛肉需要の減退や取引時の信用の問題により、前年度に比べ大幅に減少すると見込まれている。

米国向けは7.1%増、日本向けは2.8%減、韓国向けは4.5%減の見込み

 2009/10年度における主要3市場の輸出量見込みは以下の通りである。

 日本向けは、米国産牛肉との競合や国内市場における牛肉消費の減退により、前年度比2.8%減の35万トンと見込まれている。一方、加工用牛肉輸出が主体の米国向けについては、同7.1%増の30万トンと見込まれている。こうした背景には、経済の低迷を反映し安価な加工用牛肉に対する需要が引き続き強まることがある。また、同国市場では、ほかの輸出国、特にカナダ産やウルグアイ産との低価格競争が激化するとみている。しかし、米ドルに対しての豪ドル高の為替傾向が緩やかな進行にとどまるものと見込まれることから、引き続き、同市場における豪州産牛肉の競争力が継続するものと見ている。また、韓国向けは、同国における米国産牛肉の輸入規制が緩和されたことで、豪州産牛肉の輸出量が引き続き減少すると見込まれることから、同4.5%減の10万5千トンと予測している。

牛肉生産量と輸出量の推移

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