需給動向 国内

◆鶏 肉◆

7月の生産量・輸入量、ともに減少


◇絵でみる需給動向◇


 財務省「貿易統計」によると、21年7月の輸入量は、2万7千トンとなり、前年同月比40.1%減と大幅に減少した。4〜7月の累計輸入量も11万7千トンと前年同期比で見ると16.1%下回った。7月の輸入量の内訳を見ると、ブラジルが2万5千トン(同39.8%減)、米国1千トン(同50.5%減)と、いずれも大きく減少した。また、7月の輸入価格(冷凍)はキログラム当たり215円(同34.2%安)となり、4月以降200円台で推移している。

 一方、国内生産量については、3カ月連続で前年同月を下回って推移しており、7月の生産量は10万6千トン(前年同月比4.0%減)となった。むねとももとを合わせた卸売価格は、7月はキログラム当たり794円(同19.2%安)となり、4カ月連続で卸売価格は値下がりしている(図3、4)。

 総務省の「家計調査報告」によると、4月以降も家庭内消費は順調に推移している。

 しかし、機構調べの推定出回り量(消費量)は、6月に前年同月を上回ったものの、7月の消費量は13万トンと前年を6.6%下回っている。安価で不況に強い鶏肉であるが、7月は他の食肉に比較し最も消費が低迷していることから、外食・中食などでの消費量が減少していることがわかる。なお、7月末現在の推定期末在庫は、輸入品がおよそ12万トン、国産がおよそ3万6千トン、合わせておよそ15万5千トンとなっており、在庫量の解消に向けた取組みが課題となっている。

図3 生産量と卸売価格(むね・もも)の推移
図4 輸入量と輸入価格の推移

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