需給動向 国内

◆鶏 肉◆

平成20年の食鳥処理羽数、前年に続き増加傾向


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省が平成21年7月16日に公表した食鳥流通統計調査結果の概要によると、平成20年(1〜12月)の食鳥処理量は、「肉用若鶏」(ブロイラー)が6千297万羽(前年比1.1%増)、「廃鶏」(採卵鶏または種鶏の廃用)が931万羽(同0.9%減)、「その他の肉用鶏」(地鶏等)が96万羽(同11.4%増)となった。一方、うずらやあひるなどの食鶏以外の「その他の食鳥」については、23万羽(同16.9%減)と大幅に減少した(図3)。

 昨年後半以降の景気後退の中にあって、鶏肉は他の食肉より比較的値頃感があることなどから、処理量は前年に引き続き増加傾向で推移した。

 特に、徳島県の「阿波尾鶏」や兵庫県の「丹波地どり」、愛知県の「名古屋コーチン」などに代表される地鶏は、食鳥処理量全体に占める割合は、1%程度とわずかではあるが、前年比で10%を上回る伸び率で推移しており、過去5年間で最も多い処理量となった。地鶏のような高級鶏は、ブロイラーに比べて高価なため、特に価格面で不利ではあるが、差別化などにより、確実な需要があることがうかがえる。

図3 食鳥の処理羽数の推移

元のページに戻る