需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

消費縮少の中、チーズの家計消費量は回復の兆し


◇絵でみる需給動向◇


 総務省「家計調査報告」による21年6月の全国1人当たり(世帯人員3.11人)牛乳乳製品の消費支出は、847円(前年同月比2.1%増)と4カ月連続で前年同月を上回った。

 内訳を見ると、チーズは購入数量が61グラム(同3.9%増)、支出金額が103円(同13.4%増)と数量金額ともに増加、特に数量は4カ月連続で前年を上回った。バターは、支出金額では20円(同6.9%減)とかなりの程度減少したものの、購入数量で12グラム(同3.5%増)と5月に引き続き増加した。これに対し、牛乳は21年3月の価格引上げの影響もあり、購入数量は減少したものの、支出金額の減少まで至らなかった。牛乳の購入数量は、1本200ccに換算して11.3本(同1.3%減)とわずかに減少したものの、平均単価は1リットル当たり201.99円(同1.8%高)と21年3月の値上げ時以来となる200円を超えた。これにより、支出金額では455円(同0.5%増)とほぼ前年並みの水準となり、また、ヨーグルトは支出金額で235円(同5.4%増)とやや増加した。

 このようにチーズなどの家計消費量が前年を上回って回復の兆しが見えるのは、景気後退による内食化傾向が定着したことなどにより、家庭での飲食が増加したことも一因と考えられる。

図4 1人当たりの品目別支出金額の前年度比の推移

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