需給動向 国内

◆牛 肉◆

黒毛和種の5月の肉用子牛取引頭数は、大幅に減少


◇絵でみる需給動向◇


 当機構調べによる5月の肉用子牛取引頭数のうち黒毛和種は、13,363頭(前年同月比63.4%減)と大幅に減少した。宮崎県での口蹄疫発生に伴い九州地域の家畜市場が開催を延期したことによるもの。

 また、交雑種については、生乳の計画生産が増産となり、乳牛への黒毛和種の交配が減少した20年10〜12月と連動するため4,447頭(同26.0%減)と大幅な減少となった。

 出荷頭数は、6月に入っても減少傾向で推移しており、黒毛和種14,747頭(同42.0%減)、交雑種4,533頭(同31.2%減)という状況である。

 一方、取引価格を見ると、取引頭数の減少を反映し、黒毛和種は雌雄平均1頭当たり38万6千円(同8.7%高)と前月比3千円高とわずかに上昇した。6月も38万7千円(同11.9%高)と前月に比べ若干値を下げたものの、前年と比べ1割の上昇となった。また、交雑種も25万2千円(同33.1%高)と大幅に上昇し、21年4月以降前年を2〜4割上回って推移している(図1)。

図1 黒毛和種の子牛の取引頭数及び平均価格
資料:農畜産業振興機構

 黒毛和種については、家畜市場再開後の一定期間は、出荷適齢期を過ぎた子牛の取引価格は軟調要因となる一方で、出荷適齢期の子牛については、肥育側の需要が強いため価格の上げ要因となることが考えられる。月齢、体重などによる価格差に留意する必要があろう。


元のページに戻る