需給動向 国内

◆牛 肉◆

牛枝肉卸売価格、回復の兆し


◇絵でみる需給動向◇


 平成24年4月の牛肉需給状況(部分肉ベース)については、農林水産省「食肉流通統計」によると、牛肉生産量は、3カ月連続して前年同月を上回る3万1178トン(前年同月比1.4%増)となった。生産量を品種別に見ると、和牛が1万4310トン(同4.2%増)、乳用牛が9,837トン(同2.7%増)と増加したものの、交雑種が6,606トン(同4.9%減)と減少している。

 財務省「貿易統計」によると、輸入量は3万7218トン(同22.6%減)と、東日本大震災の影響で輸入が増加した前年の反動により大幅に減少した。

 国産品の推定期末在庫量(機構調べ)は、3カ月連続して前年同月を上回る1万676トン(同0.5%増)となった。輸入品の同在庫は、輸入量が減少したことにより、前年同月をかなりの程度下回る6万6166トン(同7.1%減)と取り崩しが進み、国産品と輸入品を合わせた期末在庫は7万6842トン(同6.1%減)となった。

 この結果、推定出回り量(機構調べ)は、国産品が3万1816トン(同2.8%増)と増加したものの、輸入品が3万9418トン(同24.0%減)と大幅に減少したため、合計で7万1234トン(同14.0%減)と3カ月ぶりに前年同月を下回る結果となった。

 このような状況の中、平成24年4月の枝肉価格は、東京市場では和去勢A−4が1,644円(前年同月比1.6%安)、交雑去勢B−3が1,068円(同12.4%安)、乳去勢B−2が511円(同25.1%安)となり、前年同月比では低水準ながらも、前月と比較すると上昇する結果となった。とりわけ、乳去勢については、価格が最も下落した平成24年2月と比較すると87.2%高(238円高)と急騰している。また、大阪市場においても、東京市場と同様の傾向であり、和去勢A−4が1,689円(同1.0%高)、交雑去勢B−3が1,132円(同11.1%安)となった。(図1)
図1 牛枝肉卸売価格(東京市場及び大阪市場)の推移
資料:農林水産省「食肉流通統計」
注1:23年7月の乳去勢B−2(東京市場)については取引実績がない。
 2:24年5月については速報値である。

 枝肉相場が回復の兆しを示した要因としては、交雑種のと畜頭数の減少、GW期に向けた買い付けの増加のほか、輸入牛肉の供給減および価格上昇による国産牛肉への代替需要が考えられる。輸入牛肉については、豪州産が、北部の洪水や牛群の保留が進んだことによる出荷頭数の減少、北米産が、記録的な現地生体相場高や米国内の堅調な需要の影響を受け、輸入数量が減少したことから、ひっ迫傾向で推移している。

 また、5月の枝肉価格(速報値)については、和牛去勢が前月を下回っているものの、交雑、乳用種は上昇が継続し、各品種とも放射性セシウムの影響以前の水準まで回復する結果となった。今後、梅雨が明けると本格的な焼肉需要を迎える時期だけに、さらなる相場上昇に期待したいところである。


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