需給動向 国内

◆飼 料◆

平成23年度の配合・混合飼料生産量、前年度0.8%減


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省は5月18日、平成24月3月分の「流通飼料価格等実態調査(速報版)」を公表した。これによると、平成24年3月の配合・混合飼料の生産量は、214万6千トン(前年比0.4%増)となった。平成23年度(4〜3月)の累計では、配合・混合飼料生産量が、2427万1千トン(うち配合飼料2390万8千トン)、前年比0.8%減と2年連続して前年度実績を下回った。長期的な推移をみると、昭和63年度及び平成5年度には2600万トン台であったが、家畜飼養頭数の減少に伴い緩やかに減少傾向となり、近年は2400万トン前後となっている。

 用途別の配合・混合飼料生産量は、養豚向けを除き前年度実績を下回った。育すう・成鶏向けが、633万9千トン(全生産量に占める比率26.1%)と最も大きく、養豚612万トン(同25.2%)、肉牛455万5千トン(同18.8%)、ブロイラー390万7千トン(同16.1%)、乳牛326万6千トン(同13.5%)の順となっている。長期的な推移をみると、育すう・成鶏及び養豚の減少が大きい(図9)。

図9 配合・混合飼料生産量
資料:農水省「流通飼料価格等実態調査」
   平成23年度は速報値

 配合・混合飼料原料の原料使用量比率をみると、とうもろこしが45.1%と最も大きく、続いて大豆油かす13.5%、こうりゃん5.8%、菜種油かす4.3%、ふすま4.0%の順となっている。とうもろこしの占める比率は、平成17〜20年度は49%台であったが、高水準の価格等を反映してその後減少傾向で推移し、平成23年度は前年度より2.2ポイント減、数量で64万5千トン減と3年連続で減少した。他の主要原料では、菜種油かす、ふすまがそれぞれ0.1ポイント増(1万1千トン増)、0.2ポイント増(3万3千トン増)と前年度実績を上回っている(図10)。

図10 配合・混合飼料の原料使用量比率
資料:農水省「流通飼料価格等実態調査」
   平成23年度は速報値

 また、平成23年度の配合・混合飼料原料の原料使用量比率は、全体としてその他の原料の比率が増加しているが、このうち米については、1.0ポイント増の2.7%、使用量で25万1千トン増の65万2千トンと平成17年度以降最も高かった平成19年度の水準を上回った(図11)。このほか小麦については、0.7ポイント増の1.7%、使用量で17万8千トン増の40万1千トン、DDGSについては、 0.6ポイント増の1.5%、使用量で14万3千トン増の36万2千トンと原料使用量の増加がみられる。

図11 配合・混合飼料の原料としての米の使用量及び比率
資料:農水省「流通飼料価格等実態調査」
   平成23年度は速報値


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