需給動向 海外

◆中国の畜産物需給◆

10月以降の鶏肉生産量は消費量を上回り、需給ひっ迫は解消


1.2012年鶏肉生産量は消費量を上回る見込み

 USDAによると、中国の鶏肉生産は、国内の旺盛な需要を背景とし、拡大傾向で推移している。生産拡大の要因としては、養鶏場の集約化に伴う生産効率の向上や原種鶏(GP)の安定供給など生産基盤が整ってきたことがある。この傾向は、2012年も継続するものとみられ、2012年の鶏肉生産量は、前年比4.5%増の1380万トンと増加し、消費量も同4.5%増の1361万トンと増加する見込みである。

表10 中国の鶏肉需給状況
単位:千トン
資料:USDA「Livestock and Poultry:World Markets and Trade」Oct 2011
注1:中抜き価格。もみじ含む
注2:2011年は推定値、2012年は予測値

2.鶏肉消費量は8月をピークに減少

 飼養羽数は2011年3月以降、堅調に増加したことから、11月の生産量は、前年同月比3.4%増の112万トンと10月以降は消費量を上回って推移し、需給ひっ迫は解消された。昨年春以降の豚肉価格高騰による代替需要で、鶏肉消費量は5月以降急増していたが、豚肉価格が下落に転じた9月以降、鶏肉消費量も減少した。中秋節(9月10〜12日)、国慶節(10月1〜7日)の祭日による消費の拡大により、9月、10月の消費量は前年を上回ったが、11月は前年比13.7%減の100万トンと減少した。

 例年12月以降クリスマス、正月、春節とブロイラーなど需要が大きく高まることが見込まれることから、12〜翌1月の消費量は大きく増加するものとみられる。

図12 鶏肉の月別需給の推移
資料:中国農業科学院

3.11月の市場価格は最高値のキログラム当たり18.8元に

 中国国内におけるブロイラーのヒナ価格は、2011年2月から続伸し、8月にはキログラム当たり11.40元(約143円 1月末TTSレート1元=12.51円)と半年間で1.85元(約23円)の値上がりとなった。8月以降のヒナ価格は下落したものの、依然高止まりしている。ヒナ価格の高騰など生産コストは上昇しており、鶏肉の都市市場価格は、8月以降も上昇基調で推移し、11月は前年同月比14.7%高のキログラム当たり18.8元(約235円)となった。

図13 鶏肉都市市場価格の推移
資料:国家発展開発委員会
注:と体ベース(中国の定義による。生体重の87%程度)

4.2011年における鶏肉調製品輸出量の85%は日本向け

 2011年鶏肉調製品の輸出量は前年比19%増の25.4万トンと大幅に増加し、月別においても2011年は全ての月で前年を上回った。主な輸出国である日本向けの輸出量は、21.9万トン(同21%増)で全体の85%以上を占めていた。次いで、香港向けが2.0万トン(同16%増)、英国向けが0.4万トン(同12%減)、オランダ向けが0.4万トン(同93%増)となった。

表11 鶏肉調製品の国別輸出量
単位:トン
資料:GTI社 "World Trade Atlas"
注:HSコード160232
図14 鶏肉調製品の月別輸出量
資料:GTI社“World Trade Atlas”

5.2011年は南米の冷凍鶏肉輸入量が増加

 2011年の冷凍鶏肉の輸入量は、鶏の足(以下、モミジ)の冷凍鶏肉を除き、前年を上回った。内訳は、骨付き肉が4.4万トン(前年比16%増)、手羽が12.7万トン(同19%増)と増加した一方、モミジが16.9万トン(同47%減)と大きく落ち込んだ。

 骨付き肉の最大輸入相手国の米国は2万トンは維持したものの、前年比22%減と大幅に減少した。次いで、アルゼンチン(前年の2.1倍)とブラジル(前年の1.7倍)は、大きく増加した。手羽の輸入相手国は、ブラジルが10.7万トン(同27%増)で一番多く、次いでアルゼンチンの1.3万トン(同18%減)、チリの0.4万トン(同15%増)、米国はわずか0.2万トンで前年より48%も減少した。

表12 冷凍鶏肉(骨付き肉)の国別輸入量
単位:トン、%
資料:GTI社 "World Trade Atlas"
注:HSコード02071411
表13 冷凍鶏肉(手羽)の国別輸入量
単位:トン、%
資料:GTI社 "World Trade Atlas"
注:HSコード:02071421
表14 冷凍鶏肉(モミジ)の国別輸入量
単位:トン、%
資料:GTI社 "World Trade Atlas"
注:HSコード:02071422

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