需給動向 国内

◆飼 料◆

平成23年度飼料自給率は前年度比1ポイント増の26%


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省は平成24年8月10日、平成23年度の食料需給表において飼料需給表(概算)を公表した。これによると、純国内産飼料自給率(カロリーベース)は前年度より1ポイント増の26%となった。このうち粗飼料は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により同1ポイント減の77%、濃厚飼料は、飼料用米が増加したことなどにより同1ポイント増の12%となった。長期的にみると、飼料自給率は、昭和40年度に55%であったが減少傾向で推移し、昭和53年度に初めて30%を割り、昭和59年度以降20%台で推移し、最近10年間は23〜26%の範囲で推移している。飼料自給率については、平成32年度までに38%(粗飼料:100%、濃厚飼料:19%)に引き上げることが目標となっている。

 平成23年度の飼料供給量(カロリーベース)は、全体で前年度比1.8%減の2475万8千TDNトンと20年度に続いて2500万TDNトンを下回り、直近10年間で最も少なかった。長期的にみると、飼料供給量は、昭和63年度(2873万2千TDNトン)をピークとして漸減傾向で推移しており、平成12年度以降は2400万〜2500万トン台で推移している(図8)。こういった飼料供給量の傾向は、家畜の飼養頭数動向を反映している。農林水産省が7月12日に公表した畜産統計によると、平成24年2月1日現在の主な家畜飼養頭数は、乳用牛で前年同期比1.2%減の144万9千頭、肉用牛で同1.4%減の272万3千頭、豚で0.3%減の973万5千頭、採卵鶏(成鶏めす羽数(6カ月以上))で同1.4%減の1億3547万4千羽といずれ畜種も前年実績を下回っている。

図8 飼料供給量及び自給率
資料:農林水産省
 また、食料需給表で公表された畜産物の品目別食料自給率及び飼料自給率を考慮した自給率は図9のとおりとなっている。品目別にみると自給率は前年度より1〜2ポイント減少しているが、飼料自給率を考慮した自給率については前年度同または1ポイント増加しており、飼料自給率が上昇したことを反映している。
図9 畜産物の品目別食料自給率
資料:農林水産省
  注:カッコ内は飼料自給率を考慮した食料自給率で内数

豪州からの7月の飼料用小麦輸入量が急増

 配合飼料供給価格は、平成24年4〜6月期、7〜9月期と2期続けて値上げ(全国農業協同組合連合会の場合、各期、全国全畜種総平均でトン当たり約900円の値上げ)となったが、米国における干ばつ等による飼料原料価格の高騰を受けて、10〜12月期については、値上げが避けられない状況となっている。

 こうした中、配合飼料原料として高値で推移しているトウモロコシから割安感のある代替原料へシフトする動きがみられる。財務省貿易統計によると、平成24年7月の飼料・飼料原料の輸入量は、トウモロコシが前年同月比13.6%減の72万4千トンとなる一方、小麦で439.2%増の10万8千トンと急増した。小麦については、豪州からの輸入量が同384.4%増の9万7千トンと増加したためである(図10)。
図10 豪州からの飼料用小麦輸入量
資料:財務省
 豪州産小麦は、最近2カ年豊作であったため在庫量が高水準となっているが、トウモロコシ価格高を背景として、今後、中国や東南アジアといったアジア地域を中心に同国から飼料用小麦等の輸出が増加するとの見方がある。また、豪州農業資源経済科学局(ABARES)が9月11日に公表した2012/13年度作物生産見通しによると、小麦生産量は、2254万2千トンと過去最高となった11/12年度を23.6%下回るものの、最近5カ年の平均と同程度の生産量になるとしている。

元のページに戻る