需給動向 海外

◆タ イ◆


2012年鶏肉生産量は前年比6%増の145万トン弱の見込み

◇絵でみる需給動向◇


2012年の鶏肉生産量は前年を上回る見通し

 タイでは例年各地で洪水の被害が見られるが、タイ農業・協同組合省によると、2012年9月は洪水によるブロイラー生産への影響は軽微であった。このため、2012年1〜9月期のブロイラー処理羽数は、前年同期比3.6%増となった(7億6537万羽)。2012年のブロイラー処理羽数の合計は、10億5593万羽(前年比6.2%増)、鶏肉生産量は144万7000トン(同6.2%増)と好調な増産が見込まれている。

 増産の背景は、最近の中食・外食用の鶏肉加工食品の需要増で国内消費量が増加していることに加えて、7月以降のEU向け生鮮・冷凍鶏肉の輸出解禁による事業拡大がある。

 タイ商務省によると、2012年9月の卸売価格は34.0バーツ(99円:1バーツ=2.9円)、小売価格は59.0バーツ(171円)となった。EU向け輸出解禁への期待感から5〜6月は価格が上昇を示したものの、EU向け輸出は7月以降にふ化したヒナが対象となったことから、輸出用に生産した鶏肉を国内市場に放出したため、国内で供給過剰を招き、価格は軟調となった。6月末のシカゴ相場の穀物価格の上昇を受け、タイ国内の飼料原料(トウモロコシ、大豆かす)の価格高騰による生産コスト高となったものの、消費減退を懸念して、小売価格に転嫁できない状況が続いているが、年末の需要期には価格が回復すると見込まれる。

図6 ブロイラー処理羽数と市場価格(卸売・小売)の推移(月別)
資料:処理羽数(タイ農業・協同組合省)、卸売・小売価格(タイ商務省)
図7 鶏肉生産量、消費量、1人当たり鶏肉年間消費量の推移
資料:タイ農業・協同組合省
  注:2012年の値は見込みである。

2012年輸出量は前年比6%増の50万トンの見通し

 タイ農業・協同組合省によると、2012年の鶏肉輸出量は、EUの輸入解禁の恩恵で、前年比5.7%増の約50万トン(冷蔵・冷凍鶏肉が7万5000トン、鶏肉調製品が42万トン)と見込まれている。

 1〜10月期の輸出量をみると、冷凍鶏肉(HSコード:020714(カット品))は6万5753トン(前年同期比86.7%増)となった。主な輸出先は、ラオス向けが2万3609トン、次いでマレーシア向けが1万775トン、EU向けが8,352トンとなった。

 冷凍加塩鶏肉(HSコード:021099)の輸出量は1万5272トン(同47倍)となり、うち、EU向けが1万4589トンと95.5%を占めた。

 鶏肉調製品(HSコード:160232)の輸出量は、37万1241トン(前年同期比7.2%増)となった。主な輸出先は日本向けが17万3808トン(同12.8%増)、EU向けが16万6514トン(同0.5%増)となった。

 EUのタイ産鶏肉の関税割当数量は冷凍鶏肉が5,100トン、冷凍加塩鶏肉が9万2610トン、鶏肉調製品が17万6133トンとなっており、輸出解禁となった冷凍鶏肉はすでに割当数量を超えて輸出され、冷凍加塩鶏肉も輸出が加速していることを踏まえると、2013年もEU向けの輸出量は堅調に推移するものと見込まれる。

図8 冷凍鶏肉(カット品)輸出量
資料:Global Trade Atlas
  注:HSコード:020714

図9 冷凍加塩鶏肉輸出量
資料:Global Trade Atlas
  注:HSコード:021099

図10 鶏肉調製品輸出量
資料:Global Trade Atlas
  注:HSコード:160232


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