需給動向 国内

◆鶏 卵◆

M玉卸売価格、前年超が続く


◇絵でみる需給動向◇


12月のM玉卸売価格は3カ月連続で前年超

 平成24年12月のM玉卸売価格(東京)は、230円(前年同月比17.9%高)と、前年を大幅に上回った(全国農業連合協同組合「畜産販売部情報」、図8)。これは、ケーキなどの菓子類を用途とした加工業者からの引き合いが強かったためとみられる。
図8 鶏卵の卸売価格の推移(前年同月比)
資料:全農「畜産販売部情報」
  注:価格は消費税を含まない。
 なお、1月上旬の価格は、年末年始に産地に滞留していた在庫が一斉に流通したことから、160円程度まで下落した。その後は、中・下旬にかけて回復がみられ、2月5日現在の価格は190円(前年同期比2.7%高)と、1月の平均価格と比較して1割ほど上昇している。

12月の供給量は前年を下回る

 12月の鶏卵入荷量(東京)は、7,393トン(前年同月比0.5%減)と前年をわずかに下回った(農林水産省「鶏卵市況情報」)。また、平成24年下半期(7〜12月)の採卵用めすひなえ付け羽数(社団法人日本種鶏孵卵協会「鶏ひなふ化羽数データ収集調査」)は、前年同期比4.0%減と、前年を下回って推移したことから、今後の生産量は減少することも考えられる。

 なお、12月の輸入量は、1,839トン(前年同月比11.5%減)と、前年をかなり下回った(財務省「貿易統計」)。平成23年度は、東日本大震災の影響を背景に、加工メーカーが原材料の安定供給を図るため、輸入を増やす傾向にあったが、24年度(4〜12月)の輸入量は、2万741トン(前年同期比12.6%減)と前年をかなり下回っていることから、例年の水準に戻りつつあるとみられる。

*輸入量は、卵黄粉、全卵粉、卵黄、鳥卵、卵白の合計値。


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