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2016/17年度のトウモロコシ期末在庫は前年度を上回る見込み
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が7月12日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、2016/17年度の世界のトウモロコシ生産量は、中国以外の主要国で前年度をかなり上回るとの予測から、前年度比5.3%増の10億1074万トンと見込まれている(表7)。
同年度の輸出量は、アルゼンチンや米国でかなり増加するものの、干ばつなどの天候不順により2015/16年度の生産量が大きく落ち込んでいるブラジルでは大幅に減少するとの見込みから、同3.3%減の1億3145万トンと見込まれている。輸入量は、中国、ブラジルおよび米国などで大幅に減少するとの見込みから、同3.3%減の1億3145万トンと見込まれている。
消費量は、米国、ブラジル、中国およびEUなどで飼料用トウモロコシの需要が減少するとの予測から、同5.0%増の10億925万トンと前月予測からわずかに下方修正された。
この結果、同年度の期末在庫は、米国や中国が前月予測からわずかに上方修正され、同0.7%増の2億839万トンと見込まれ、前年度を上回るとの予測に転じている。
2016/17年度の大豆期末在庫は前年度をかなりの程度下回る見込み
USDA/FASが7月12日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2016/17年度の世界の大豆生産量は、米国以外の主要生産国における増産予測から、前年度比4.4%増の3億2595万トンと見込まれている(表8)。
輸出量は、米国やブラジルの増加分がアルゼンチンの減少分を上回るとの予測から、同5.0%増の1億3826万トンと見込まれている。また、輸入量は、2015/16年度が上方修正されたブラジルの減少幅が大きい一方、米国は大幅に増加するとの予測から1億3602万トン(同4.3%増)と見込まれている。
消費量は、南米を除く主要国で堅調に推移することから、同3.6%増の2億8923万トンと見込まれている。
この結果、期末在庫は、アルゼンチン、中国および米国でかなり減少するとの予測から、同7.0%減の6710万トンと見込まれているものの、前月予測より上方修正された。