世界のトウモロコシ生産量、3カ月ぶり上方修正
米国農務省海外農業局（USDA/FAS）が11月9日に公表した「Grain：World Markets and Trade」によると、2016／17年度の世界のトウモロコシ生産量は、米国をはじめとする主要国の増加に加え、ロシアでも前年度比10.1%増の1450万トンと記録的豊作が見込まれることなどから、前年度比7.4%増の10億3053万トンと、8月予測以来3カ月ぶりに前月予測から上方修正された（表12）。
輸出量については、米国やアルゼンチンに加え、ウクライナやロシア（470万トン、前年度比6.8%増）が増加するものの、干ばつなどで前年度に減産となったブラジルが大幅に落ち込み、同2.9%減の1億3971万トンと見込まれている。一方、輸入量については、生産増が見込まれるブラジルや米国のほか、中国、韓国（980万トン、同3.2%減）、ベトナム（650万トン、同18.8%減）などのアジア諸国で減少するとの予測から、同2.9%減の1億3971万トンと見込まれている。
消費量は、飼料用需要などが増加するとの見込みから、同6.6%増の10億2174万トンと見込まれている。
この結果、期末在庫は、同4.2%増の2億1819万トンと見込まれている。
世界の大豆生産量も上方修正
USDA/FASが11月9日に公表した「Oilseeds：World Markets and Trade」によると、2016／17年度の世界の大豆生産量は、過去最高の単収が見込まれる米国をはじめとする主要生産国での増産に加え、ロシア（300万トン、前年度比10.8%増）などでも豊作が見込まれることから、前年度比7.3%増の3億3609万トンと、前月予測からわずかに上方修正された（表13）。
輸出量については、大豆の輸出税率の引き下げを延期したアルゼンチンが下方修正されたものの、米国の増加などから、同5.3%増の1億3916万トンへ上方修正された。また、輸入量は、中国やメキシコ（430万トン、同4.2%増）で増加するとの予測から、同2.4%増の1億3621万トンと見込まれている。
消費量（搾油仕向け）は、主要国で堅調に推移するとの予想から、同4.3%増の2億8817万トンと見込まれている。
この結果、期末在庫は、中国や南米などで減少するものの、米国で大幅増が見込まれることから、同5.8%増の8153万トンと見込まれている。