需給動向 海外 |
2016/17年度の米国のトウモロコシ生産量は前年度比6.1%増 |
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は5月10日、2015/16年度および2016/17年度(いずれも9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。このうち、米国のトウモロコシ需給見通しは次の通りである。
生産量については、2015/16年度は、前年度比4.3%減の136億100万ブッシェル(3億4547万トン)と前月予測が据え置かれた。一方、2016/17年度は、単収がわずかに減少するも、作付面積および収穫面積が増加することから、同6.1%増の144億3000万ブッシェル(3億6652万トン)と見込まれている(表8)。
国内消費量については、2015/16年度は、食品・種子・その他工業向けが前月予測より1100万ブッシェル(28万トン)下方修正されたことなどから、同0.2%減の118億6000万ブッシェル(3億124万トン)となった。一方、2016/17年度は、飼料等向けが前年度を5.7%上回ることから、同3.0%増の122億2000万ブッシェル(3億1039万トン)と見込まれている。
輸出量については、2015/16年度は、ブラジルの輸出増の鈍化に伴い米国産の国際市場での競争力が回復するとの予測から、同7.5%減の17億2500万ブッシェル(4382万トン)と前月予測から7500万トン上方修正された。また、2016/17年度も、同10.1%増の19億ブッシェル(4826万トン)と見込まれている。
期末在庫については、2015/16年度は、同4.2%増の18億300万ブッシェル(4580万トン)と前月予測から3.2%下方修正された。一方、2016/17年度は、同19.4%増の21億5300万ブッシェル(5469万トン)と見込まれており、1988年以降最大の期末在庫量となる可能性がある。
生産者平均販売価格については、2015/16年度は、1ブッシェル当たり3.50〜3.70米ドル(1キログラム当たり15.3〜16.2円:1米ドル=111円)と、前月予測からわずかに上方修正された。一方、2016/17年度は、同3.05〜3.65米ドル(1キログラム当たり13.3〜16.0円)と見込まれている。
(調査情報部 野田 圭介)
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