需給動向 海外 |
エタノール向け需要は、前年度比4.3%増
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は4月11日、2016/17年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。このうち、米国のトウモロコシ需給見通しは次の通りである。
生産量は、収穫期が終了していることから、単収および収穫面積ともに前月予測が据え置かれ、前年度比11.4%増の151億4800万ブッシェル(3億8476万トン)と、過去最高が見込まれている(表12)。
消費量は、エタノール向けが前月予測から5000万ブッシェル(127万トン)上方修正された。こうした背景には、2016年12月から翌2月にかけてのエタノール消費が過去最高となったことや、エネルギー情報局(EIA)によると3月も引き続き堅調に推移していることがある。一方、飼料等向けは前月予測から5000万ブッシェル(127万トン)下方修正された。このため、消費量全体としては同5.3%増の123億9500万ブッシェル(3億1483万トン)と前月予測が据え置かれた。
輸出量は、ブラジル産やアルゼンチン産との競争を受けて前月予測が据え置かれ、同17.2%増の22億2500万ブッシェル(5652万トン)と見込まれている。
これらの結果、期末在庫は前月予測が据え置かれ、同33.6%増の23億2000万ブッシェル(5893万トン)と見込まれている。
また、生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.25~3.55米ドル(1キログラム当たり14.5~15.8円:1米ドル=113円)と見込まれている。
(調査情報部 野田 圭介)