需給動向 海外

◆豪州◆

生乳生産、13カ月ぶりに前年割れ


 デーリー・オーストラリア(DA)によると、2014年12月の生乳生産量は92万1100キロリットル(94万8700トン相当、前年同月比1.6%減)と、13カ月ぶりに前年同月を下回った(図21)。生乳生産量は、春以降の良好な気象条件から、これまで前年同月を上回って推移していたものの、夏に入り、主要な生産地域であるビクトリア(VIC)州で続いている乾燥気候が減産の要因となった。特に山火事が発生するなど乾燥化が進展したVIC州西部の生乳生産量は、前年同月を11.6%下回った。

図21 生乳生産量の推移
資料:DA
  注:年度は7月~翌6月

 しかしながら、現地報道によると、2015年1月にはVIC州西部でまとまった降雨が見られるなど、気象条件はやや回復しているとされている。そのため、今後は再び生乳生産が増加に転じる可能性も指摘されている。

乳製品輸出、全粉乳を中心に減少

 DAによると、2014年11月の主な乳製品の輸出量は、

・脱脂粉乳1万8764トン(前年同月比26.6%増)
・全粉乳6633トン(同48.0%減)
・バター4989トン(同6.1%減)
・チーズ1万2871トン(同11.5%減)

となった(図22)。おおむね増加傾向で推移している脱脂粉乳を除き、乳製品国際価格の下落を受けて、いずれも前年同月を下回っている。特に、大半が輸出に仕向けられる全粉乳は、減少傾向が顕著となっている。ただし、一定の国内需要を有するバターやチーズについては、輸出量は減少しているものの、11月までの生乳生産の増加傾向を受けて、生産量は増加している。

図22 乳製品輸出量の推移
資料:DA

大手乳業メーカーは乳価据え置きを発表

 大手乳業メーカー、ワーナンブール・チーズ&バター社(WCB)は2015年2月、2014/15年度(7月~翌6月)の生産者乳価について、年度当初に公表した乳固形分1キログラム当たり5.86豪ドル(551円:1豪ドル=94円)に据え置くと発表した。これは、2014年12月に同じく同6豪ドル(564円)に据え置くと発表した最大手乳業メーカー、マレーゴールバンに続く発表となる。WCBは、国際的な乳製品供給量の増加、中国の乳製品需要の緩和、ロシアの禁輸措置による先行きの不透明感が重なり、乳製品国際価格は深刻な下落傾向となっているとする一方、外国為替相場における豪ドル安傾向は明るい材料であるとしている。豪州準備銀行のデータによると、年度当初2014年7月1日は1豪ドル=0.95米ドルであったものが、2015年1月末日は、同0.79米ドルと豪ドル安が進展している。

(調査情報部 根本 悠)

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