生産量、 83年以降一貫して増加
七面鳥の生産量は、 順調な需要を背景に83年以降、 一貫して前年を上回る動き
を見せている。 95年については、 前年比2.8%増の233万トンとなった (骨付き可
食ベース、 暫定値)。 ちなみにこれは、 ブロイラー生産量の4分の1に相当して
いる。
飼養羽数の多い州は、 ノースカロライナ州、 ミネソタ州、 アーカンソー州など
で、 94年には、 それぞれ21%、 14%、 9%のシェアを占めた。 ブロイラーの場合
は、 南東部に主要生産州が集中しているのに対して、 七面鳥は中西部や西海岸に
ある州も上位にランクされている。
ロシア向けの輸出が拡大
生産量に占める輸出量の割合は6%と (94年)、 ブロイラーのほぼ半分となっ
ている。 しかし、 90年以降、 特に高い伸びを見せてきた輸出は、 今後も順調に推
移すると見込まれているため、 その重みは次第に増していくものとみられる。
95年については、 9月までの累計で、 前年同期比23.9%の増加となっている。
国別では、 最大の輸出先であるメキシコ向けが、 ペソ下落の影響などにより、 前
年同期比でほぼ2割の減少となり、 シェアも前年同期の61%から40%へと縮小し
た。 これに代わって、 ロシア向けは前年同期比272%の大幅増を記録し、 シェア
も昨年の7%から21%へと大きく拡大した。
健康志向やアイテムの多様化で順調な消費
国内消費量についても、 85年以降、 ほぼ順調な伸びを示している。 この背景と
しては、 消費者の健康志向に加えて、 加工品を中心としたアイテムが豊富になっ
てきていることなどが挙げられよう。 業界紙によれば、 95年は、 七面鳥を加工し
た脂肪分ゼロのハム、 ソーセージなどの売り上げが好調であったという。
四半期別では、 感謝祭やクリスマスのある第4四半期が、 一人当たりの消費量
が最も多く、 94年には全体の34%を占めた。 しかし、 この消費シーズンの偏りは、
徐々に平準化する傾向にあり、 七面鳥が、 特別の機会だけでなく、 日常的に消費
されるようになってきていることを示している。
業界関係者は、 一人当たりの消費量が8kg (95年推計) と、 ほかの食肉に比べ
て、 依然として低い水準にあることから、 消費の拡大は今後も継続するものと見
込んでいる。
元のページに戻る