これは、 伝統的な生産地域が家族経営を主体とした小規模養豚経営中心である のに対して、 新興のノースカロライナ州は、 肉豚生産から処理加工を一括して行 うインテグレーション的な大規模な企業養豚が主体となっており、 近年では、 そ うした大規模経営が顕著に伸びたことによって生じた結果である。● 飼養頭数は減少
米農務省 (USDA) によると、 96年9月1日時点の豚飼養頭数は、 飼料の高騰に よる養豚経営の生産意欲の減退などを反映し、 5, 820万頭と前年同時期と比べて 4. 7%減少した。 飼養頭数の内訳では、 繁殖豚頭数が前年同期比1. 9%減少の67 7万頭、 肥育豚は前年同期比4. 1%減少の5, 143万頭となった。● 家族経営中心のアイオワ州が飼養頭数の第1位
州別の飼養頭数を見ると、 アイオワ州が1,300万頭で第1位、 以下ノースカロ ライナ州930万頭、 ミネソタ州490万頭、 イリノイ州470万頭、 インディアナ州380 万頭、ネブラスカ州370万頭の順であった。 なお、 ノースカロライナ州以外は、 依 然として、 コーンベルト地帯の伝統的な豚の飼養地域が上位を占めている。 90年の同時期と比較してみると、 伝統的な養豚地帯では、 ミネソタ州を除いて 飼養頭数が減少しているのに対して、 ノースカロライナ州は、 90年に270万頭に すぎなかったものが、 96年にはその3. 4倍に急増している。